監査役会とは、会社の監査役全員で構成され、複数の監査役が連携して取締役の職務執行や計算書類などを監査するための機関です。すべての株式会社に設置が義務付けられているわけではなく、会社の規模や機関設計によって扱いが異なります。
監査役会とは
監査役会の意味
監査役は、取締役の職務執行を監査し、監査報告を作成する役員です。監査役会を設置する会社では、個々の監査役が別々に活動するだけでなく、監査役会として監査方針や調査方法などを決め、組織的に監査を行います(会社法390条1項・2項)。
監査役会の主な職務
- 監査報告の作成
- 常勤監査役の選定・解職
- 監査方針や、業務・財産状況の調査方法などの決定
もっとも、監査役会が監査の方針を決めたとしても、それによって個々の監査役の権限行使を妨げることはできません。各監査役の独立した判断も保障されています。また、監査役会から求められた場合、各監査役は職務執行の状況を報告しなければなりません。
監査役会の設置義務
設置が義務付けられる会社
大会社かつ公開会社は、監査役会を設置する必要があります(会社法328条1項)。大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表で、次のいずれかに該当する株式会社です(会社法2条6号)。
- 資本金が5億円以上
- 負債の合計額が200億円以上
任意に設置できる会社
監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社を除く株式会社は、定款で定めれば監査役会を設置できます。ただし、監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社は監査役を置くことができないため、監査役会も設置できません。監査役会を置くには、その前提として監査役を設置する必要があります。
監査役会の構成と社外監査役の要件
監査役会の構成
監査役会は、会社に置かれている監査役全員で構成されます。監査役は3人以上必要であり、その半数以上が社外監査役でなければなりません。また、監査役の中から1人以上の常勤監査役を選定する必要があります(会社法335条3項、390条1項・3項)。
社外監査役の要件
社外監査役とは、会社から独立した立場で監査を行えるよう、会社法上の要件を満たす監査役です。具体的には、次の要件をすべて満たす必要があります(会社法2条16号)。
- 就任前10年間に、その会社または子会社の取締役、会計参与、執行役、支配人その他の使用人であったことがない
- 過去10年以内にその会社または子会社の監査役であった場合は、その監査役への就任前10年間に、同社または子会社の取締役、会計参与、執行役、支配人その他の使用人であったことがない
- 会社の親会社等のうち自然人である者の取締役、監査役、執行役、支配人その他の使用人ではない
- 会社の親会社等の子会社等の業務執行取締役等ではない
- 会社の取締役、支配人その他の重要な使用人、または自然人である親会社等の配偶者・二親等内の親族ではない
まとめ
監査役会は、複数の監査役が連携して会社の業務や会計を監査する機関です。大会社かつ公開会社には設置義務があり、それ以外の株式会社も定款で設置できます。ただし、監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社には設置できません。監査役は3人以上、半数以上が社外監査役で、1人以上の常勤監査役が必要です。
