保証人に生じた事由は主たる債務者に影響する?普通保証と連帯保証の違いを解説

保証人に生じた事由は、原則として主たる債務者に及ばない

保証人に生じた事由の効力が主たる債務者にも及ぶかは、普通保証か連帯保証かによって異なります。

普通保証では、保証人に生じた事由は、債務を消滅させるものを除き、原則として主たる債務者には効力を及ぼしません。保証人が弁済などをして主たる債務を消滅させた場合は、消滅した範囲で主たる債務者にも効力が及びます。

保証債務は、主たる債務の履行を担保するための付従的な債務です。そのため、主たる債務が消滅すれば保証債務も消滅します。

なお、主たる債務者に生じた事由は、保証人の負担を重くしない限り、保証人にも効力が及びます。保証人は、主たる債務者が債権者に主張できる抗弁や相殺権などを、一定の範囲で主張できます。

普通保証では、保証人の事由が主たる債務者に及ぶ範囲は限定される

普通保証における基本ルール

普通保証では、保証人について生じた事由は、債務を消滅させるものを除き、主たる債務者には効力を及ぼしません。

例外となる債務消滅行為

もっとも、保証人が次のような行為をして、主たる債務を消滅させた場合は例外です。

  • 弁済
  • 代物弁済
  • 供託
  • 相殺
  • 更改

これらの行為によって主たる債務が消滅した場合、その範囲で主たる債務者の債務も消滅します。

反対に、保証人に生じた事由であって、債務を消滅させないものは、原則として主たる債務者には効力を及ぼしません。

連帯保証では、一定の事由が主たる債務者にも及ぶ

連帯保証の位置づけ

連帯保証とは、保証人が主たる債務者と連帯して債務を負う保証です。普通保証に認められる催告の抗弁権や検索の抗弁権が認められないため、債権者は主たる債務者に先に請求せず、連帯保証人に請求できます。

さらに、連帯保証人に生じた一定の事由は、普通保証の場合よりも広く主たる債務者にも効力を及ぼします。

主たる債務者にも効力が及ぶ事由

  • 更改
  • 相殺
  • 混同
  • 弁済(代物弁済や供託を含む)

したがって、普通保証では債務を消滅させる行為に限って主たる債務者にも効力が及ぶのに対し、連帯保証では、更改・相殺・混同・弁済について、連帯保証人に生じた効力が主たる債務者にも及びます。