特別養子縁組は離縁できる?認められる要件と効果を解説

特別養子縁組は、実の親子関係と同様の法律関係を生じさせる、子の利益のための特別な制度です。そのため、通常の養子縁組のように、当事者の協議だけで離縁することはできません。

ただし、一定の要件を満たし、養子の利益のために特に必要があると認められる場合には、家庭裁判所による離縁が認められることがあります。この記事では、特別養子縁組の離縁の要件と、離縁後に生じる法律上の効果を説明します。

特別養子縁組は離縁できるが、要件は厳しい

特別養子縁組の離縁は、民法817条の10に基づき、家庭裁判所が判断します。離縁が認められるには、次の2つの事情が必要です。

  1. 養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること
  2. 実父母が相当の監護をすることができること

さらに、これらの事情があるだけでは足りず、離縁が養子の利益のために特に必要であると認められなければなりません。養親子の関係がうまくいかない場合や、実父母が離縁を望んでいる場合でも、それだけで離縁できるわけではありません。

離縁を請求できる人

特別養子縁組の離縁を家庭裁判所に請求できるのは、次の者です。

  • 養子
  • 実父母
  • 検察官

当事者間の話し合いだけで離縁を成立させることはできません。

特別養子縁組の離縁が認められた場合の効果

離縁が成立すると、特別養子縁組によって終了していた養子と実父母及びその血族との親族関係が、離縁の日から再び生じます。

通常の養子縁組との違い

通常の養子縁組では、当事者の協議による離縁や、悪意の遺棄など一定の事情がある場合の裁判上の離縁が認められています。

これに対して特別養子縁組では、子の利益のため特に必要があると認められる場合に限り、養子、実父母又は検察官の請求により、家庭裁判所が離縁させることができます。また、離縁によって実父母やその血族との親族関係が再び生じる点も、通常の養子縁組とは異なります。

まとめ

特別養子縁組は、当事者の協議だけで自由に離縁できる制度ではありません。離縁には、養親による虐待や悪意の遺棄など、養子の利益を著しく害する事由があること、そして実父母が相当の監護をすることができることが必要です。

加えて、離縁が養子の利益のために特に必要であると認められなければなりません。請求できるのは養子、実父母、検察官です。離縁が成立すると、終了していた養子と実父母及びその血族との親族関係が、離縁の日から再び生じます。