違憲立法審査権とは、制定された法令が日本国憲法に違反していないかを裁判所が判断する権限です。最高裁判所だけが持つ権限と思われがちですが、下級裁判所にも認められています。
違憲立法審査権とは
法令が憲法に違反するかを裁判所が判断する権限
違憲立法審査権は、裁判所が裁判を行う権限の一つです。最高裁判所は、憲法によって設置された唯一・最高の裁判所であり、制定された法令が憲法に違反していないかについて判断する権限を有しています(憲法81条)。
最高裁判所が持つ違憲立法審査権
最高裁判所は、上告などを担当するほか、制定された法令が憲法に違反していないかについて判断します。
最高裁判所は、長官1人と14人の判事により構成されます。大法廷は15人全員の裁判官による合議体で、小法廷は5人の裁判官による合議体です。最高裁判所の事件は、原則として小法廷で審理されますが、法令などの憲法違反や判例の変更など、重要な事項が問題となる場合には大法廷で審理されます。
最高裁判所の裁判書には、各裁判官の意見が表示されます。多数意見のほか、多数意見に加わった裁判官が自己の見解を加える補足意見、多数意見と結論は同じでも根拠が異なる意見、多数意見と結論も根拠も異なる反対意見が示されることがあります。
下級裁判所にも違憲立法審査権が認められている
違憲立法審査権は、最高裁判所だけの権限ではありません。下級裁判所にも認められています(最大判昭25・2・1)。
下級裁判所とは、次の裁判所を指します。
- 高等裁判所
- 地方裁判所
- 簡易裁判所
- 家庭裁判所
つまり、最高裁判所は日本の裁判所の中で唯一・最高の裁判所ですが、下級裁判所も違憲立法審査権を有しています。「下級裁判所は違憲立法審査権を持たない」という理解は正しくありません。
まとめ
- 違憲立法審査権とは、法令が憲法に違反していないかを裁判所が判断する権限です。
- 憲法81条により、最高裁判所にその権限が認められています。
- 重要な憲法問題は、最高裁判所の大法廷で審理されることがあります。
- 違憲立法審査権は、最高裁判所だけでなく下級裁判所にも認められています。
