新しい人権とは?プライバシー権・環境権・自己決定権などを解説

新しい人権とは?憲法に明記されていない人権

新しい人権とは、日本国憲法に個別の権利として明記されていないものの、憲法13条を根拠として具体的な権利性が認められることがある権利です。憲法13条は、生命・自由・幸福追求に対する権利を保障する包括的な規定です。

新しい人権の範囲については、幅広い生活上の行為を保障する「一般的行為自由説」と、個人の人格的生存に必要不可欠な行為に限って保障する「人格的利益説」があります。現在の通説は後者です。そのため、個人が望む行為であれば、すべてが新しい人権として保障されるわけではありません。

新しい人権の種類とそれぞれの意味

プライバシー権

プライバシー権は、私生活をみだりに公開されない権利です。情報化社会では、自己に関する情報を自分で管理・コントロールする権利としての側面も重視されています。本人の同意なく容ぼうを撮影されない自由や、前科などをみだりに公表されない利益も問題になります。

プライバシー侵害が問題となるには、一般に、①私生活上の事実、またはそのように受け取られるおそれのある事柄であること、②一般人の感受性を基準にして本人が公開を望まないと考えられること、③まだ一般の人々に知られていないことが必要とされます。ただし、公共の福祉のため必要な場合には、相当な制限を受けることがあります。

環境権

環境権は、良好な環境を享受する権利です。新しい人権の一つとして主張されています。

自己決定権

自己決定権とは、私的な事項について、公権力の干渉を受けずに自分で決める権利です。服装、喫煙・飲酒、安楽死など、さまざまな事柄が例として挙げられます。

たとえば、患者が宗教上の信念から輸血を伴う医療行為を拒否する明確な意思を有している場合、その意思決定をする権利は、人格権の一内容として尊重されなければなりません。

そのほかに主張されている新しい人権

  • 日照権
  • アクセス権:マス・メディアを利用して意見を表明する権利。反論権や意見広告掲載要求権などが含まれます
  • 平和的生存権

これらも、新しい人権として主張されています。

新しい人権が認められる場合と制限される場合

新しい人権は、憲法13条を根拠として具体的な権利性が認められることがあります。一方、幸福追求権の保障も無制限ではなく、公共の福祉のため必要な場合には相当な制限を受けます。

新しい人権として主張されているもののうち、どの範囲まで具体的な権利性を認めるべきかについては、議論があります。

まとめ

新しい人権とは、憲法に明記されていないものの、憲法13条の幸福追求権を根拠に具体的な権利性が認められることがある権利です。主な種類には、プライバシー権、環境権、自己決定権、日照権、アクセス権、平和的生存権があります。ただし、すべてが同じ範囲で認められるわけではなく、公共の福祉のために必要な場合には一定の制限を受けます。