詐害行為取消請求の訴えには、民法426条により次の2つの期間制限があります。
- 債権者が、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを知った時から2年
- 債務者が詐害行為をした時から10年
いずれかの期間を経過すると、詐害行為取消請求の訴えを提起できなくなります。
詐害行為取消権の行使期間は「2年」と「10年」で制限される
詐害行為取消権は裁判上の請求が必要
詐害行為取消権は、債務者の財産を減少させる行為を取り消し、財産の返還などを求める制度です。ただし、裁判外で行使することはできず、裁判所に詐害行為取消請求の訴えを提起する必要があります。
したがって、期間内に訴えを提起できるよう、2年と10年の両方を確認しなければなりません。
2年の起算点は「債権者が詐害行為を知った時」
2年は何を知った時から数えるのか
2年の起算点は、債権者が、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを知った時です。単に債務者が財産を処分した事実を知った時ではなく、債務者が債権者を害することを知ってその行為をしたことを知った時が基準になります。
10年の起算点は「債務者が詐害行為をした時」
債権者が知らなくても10年は進行する
10年の起算点は、債権者が知った時ではなく、債務者が詐害行為をした時です。債権者が長期間その行為を知らなかった場合でも、行為の時から10年を経過すると、訴えを提起できなくなります。
2年と10年の期間を確認する
| 期間 | 起算点 | 基準 |
|---|---|---|
| 2年 | 債権者が、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを知った時 | 債権者の認識 |
| 10年 | 債務者が詐害行為をした時 | 行為の時期 |
確認の際は、次の点を整理しましょう。
- 債務者の行為がいつされたか
- 債権者が、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを知ったのはいつか
- 知った時から2年が経過していないか
- 行為の時から10年が経過していないか
- 期間内に裁判所へ訴えを提起できるか
まとめ
詐害行為取消請求の訴えは、債権者が、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを知った時から2年、または債務者が詐害行為をした時から10年を経過すると提起できません。2年は「知った時」、10年は「行為の時」が起算点です。両方の期間を確認し、期間内に訴えを提起する必要があります。
