地方自治体では、議会が制定する条例だけでなく、地方公共団体の長や委員会、議会が「規則」や「規程」を定めることがあります。これらは、誰が定めるかによって対象となる事務や効力の範囲が異なります。
委員会規則・議会規則とは
委員会規則とは
委員会規則とは、普通地方公共団体の委員会が、その権限に属する事務について定める規則や規程です。地方自治法138条の4第2項が根拠となります。
委員会は、法律の定めに従い、法令、条例、地方公共団体の規則に違反しない範囲で規則その他の規程を定めます。したがって、委員会が自治体全体に関わる事項を自由に決められるわけではなく、あくまで委員会の権限に属する事務に限られます。
議会規則とは
議会規則とは、地方公共団体の議会が、議会の会議などに関して定める規則です。地方自治法120条により、議会には会議規則を設けることが義務付けられています。
議会の傍聴に関する規則
議会の議長は、会議の傍聴について必要な規則を定めなければなりません(地方自治法130条3項)。これは、議会の会議規則とは別に、傍聴に必要な事項を定めるものです。
委員会規則・議会規則は誰が、どの範囲で定めるのか
委員会規則を定めるのは、普通地方公共団体の委員会です。対象は、その委員会の権限に属する事務に限られ、法令や条例、地方公共団体の規則に反してはなりません。
一方、議会規則を定めるのは議会です。議会の会議に関する事項を定めるほか、議長が傍聴に必要な規則を定めます。
これに対して、地方公共団体の長が定める規則は、長の権限に属する事務を対象とします。同じ「規則」でも、制定する機関と対象となる事務が異なる点に注意が必要です。
規則を定める際の制限と効力
委員会規則は、法令や条例、地方公共団体の規則に従って定められます。また、規則によって、委員会の権限を超える事項を定めることはできません。
地方公共団体の長が定める規則について、条例が制定できる範囲と重なる場合には、条例の委任を受けて制定される規則を除き、条例が優先されると解されています。
規則の公布・施行と規則違反への罰則
地方公共団体の長が定める規則は、条例と同様、公布に必要な事項を条例で定めます。施行日を特に定めていないときは、原則として公布の日から10日を経過した日から施行されます(地方自治法16条5項)。
地方公共団体の長は、規則違反者に対して5万円以下の過料を科す旨の規定を設けることができます(地方自治法15条2項)。過料は刑法に定める刑罰ではなく、行政上の秩序罰です。
まとめ
- 委員会規則は、委員会が権限に属する事務について定める規則・規程
- 議会規則は、議会の会議に関する規則
- 議長は、議会の傍聴に必要な規則を定める
- 委員会の規則は、法令、条例、地方公共団体の規則に反しない範囲で定められる
