代表取締役の選定方法は、会社が取締役会を設置しているかどうかで異なります。指名委員会等設置会社を除く取締役会設置会社では、取締役会が取締役の中から代表取締役を選定します。一方、取締役会非設置会社では、各取締役が会社を代表するため、代表取締役を置かないことも可能です。
代表取締役とは
会社を代表する権限を持つ取締役
代表取締役とは、会社の業務について、裁判上・裁判外の行為をする権限を持つ取締役です。
代表取締役の権限に社内で制限を設けていても、その制限を知らない第三者には原則として主張できません。また、代表取締役は1人に限られず、複数人を選定することもできます。複数いる場合でも、各代表取締役が単独で会社を代表できます。
指名委員会等設置会社には代表取締役を置けない
指名委員会等設置会社では、代表取締役ではなく代表執行役を置きます。そのため、以下では指名委員会等設置会社を除いて説明します。
取締役会非設置会社における代表取締役の選定方法
原則:各取締役が会社を代表する
取締役会非設置会社では、各取締役が会社の業務を執行し、会社を代表する権限を持ちます。そのため、代表取締役を特別に定めなくても、各取締役が会社を代表できます。取締役会を置いていないため、取締役会の決議で代表取締役を選定することもありません。
代表取締役を置く場合の3つの方法
取締役が2人以上いる会社で、代表取締役を特に定める場合は、次のいずれかの方法を用います。
- 定款で定める
- 定款の定めに基づき、取締役の互選で定める
- 株主総会の決議で定める
代表取締役に選ばれるのは、取締役の中からです。つまり、取締役でない人を代表取締役に選定することはできません。なお、代表取締役を置かず、各取締役がそれぞれ会社を代表する形も認められています。
取締役会設置会社における代表取締役の選定方法
原則:取締役会の決議で選定する
指名委員会等設置会社を除く取締役会設置会社では、代表取締役を置く必要があります。取締役会の決議によって、取締役の中から代表取締役を選定します。
選定できるのは取締役の中から
代表取締役に選定できるのは、取締役に限られます。複数の代表取締役を置くこともできますが、その場合も各代表取締役が単独で会社を代表できます。
取締役会の有無による代表取締役の選定方法の違い
| 会社の種類 | 代表取締役の扱い | 選定方法 |
|---|---|---|
| 取締役会非設置会社 | 必ず置く必要はない | 定款、定款に基づく取締役の互選、株主総会の決議 |
| 取締役会設置会社 | 指名委員会等設置会社を除き、置く必要がある | 取締役会の決議 |
| 指名委員会等設置会社 | 代表取締役は置けない | 代表執行役を置く |
まずは会社が取締役会を設置しているかを確認すると、代表取締役の選定方法を判断しやすくなります。
まとめ
- 代表取締役は、会社を代表して業務に関する行為をする権限を持つ
- 取締役会非設置会社では、各取締役が会社を代表するため、代表取締役を置かなくてもよい
- 代表取締役を置く場合は、定款、定款に基づく取締役の互選、株主総会の決議で定める
- 指名委員会等設置会社を除く取締役会設置会社では、取締役会の決議により取締役の中から選定する
- 指名委員会等設置会社では、代表取締役ではなく代表執行役を置く
