監査役の任期は、原則4年です。ただし、単純に就任日から4年後までという意味ではありません。会社法では、選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時までと定められています。
また、公開会社ではない株式会社は、定款に定めることで、監査役の任期を最長10年まで伸ばせます。この記事では、監査役の任期の数え方と、公開会社ではない株式会社の特例を説明します。
監査役の任期は原則4年
任期の終わりは定時株主総会の終結時
会社法336条1項により、監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時までです。
つまり、任期は就任日から機械的に4年間を数えるのではなく、会社の事業年度と定時株主総会を基準に決まります。監査役は、取締役の職務執行などを継続的に監査する役割を担うため、取締役よりも長い任期が設定されています。
任期満了の考え方
たとえば、12月決算の会社で、監査役が2026年10月15日に選任されたとします。この場合、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最後のものは、2029年12月期です。そのため、任期は、2029年12月期に関する定時株主総会が終結する時点までとなります。
このように、任期満了日は「選任日の4年後」ではなく、対象となる事業年度の定時株主総会の終結時です。
公開会社ではない株式会社は定款で最長10年に伸長できる
公開会社ではない株式会社は、定款に定めを置くことで、監査役の任期を最長10年まで伸ばせます。この場合も、任期の終わりは、選任後10年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時です。
ただし、公開会社ではない株式会社であれば自動的に10年になるわけではありません。定款に任期を伸長する定めがなければ、原則どおり4年です。また、公開会社はこの特例を利用できません。
| 会社の区分 | 監査役の任期 |
|---|---|
| 原則 | 選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時まで |
| 公開会社ではない株式会社で定款の定めがある場合 | 選任後10年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時まで |
監査役の任期は短縮できない
監査役の任期は、取締役の場合とは異なり、定款や株主総会の決議によって短縮できません。なお、監査役の解任には、株主総会の特別決議が必要です。
補欠監査役の任期
任期満了前に退任した監査役の補欠として選任された監査役については、定款で、その任期を前任者の任期満了時までと定められます。これは補欠監査役の任期を前任者に合わせるための特例であり、監査役全般の任期を短縮する制度ではありません。
まとめ
- 監査役の任期は、原則として4年
- 任期は、事業年度に基づく定時株主総会の終結時まで
- 公開会社ではない株式会社は、定款に定めれば最長10年まで伸長できる
- 定款や株主総会の決議で、監査役の任期を短縮することはできない
- 補欠監査役は、定款により前任者の任期満了時までの任期にできる
主な根拠条文:会社法336条1項~3項
