会社の合併手続とは?合併契約から株主総会の承認まで解説

会社の合併とは、複数の会社が契約を結び、消滅する会社の権利義務を別の会社へまとめて承継させる手続です。株式会社の合併では、合併契約の締結、株主や債権者への開示、株主総会の承認などを順番に進めます。

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合併の種類

  • 吸収合併:消滅会社の権利義務を、既存の存続会社が引き継ぎます。
  • 新設合併:合併によって新しく設立する会社が、消滅会社の権利義務を引き継ぎます。

合併手続の基本的な流れ

1. 合併契約を締結する

まず、当事会社が合併契約を結びます。契約では、消滅会社の株主に交付する株式、社債、新株予約権、金銭などの内容や、合併の効力発生日を定めます。吸収合併では、存続会社の株式に代えて金銭その他の財産を交付することもできます。

2. 契約内容を株主・債権者に開示する

当事会社は、合併契約に関する書面などを本店に備え置きます。株主や債権者は、これらの書面を確認して、合併の内容を事前に把握できます。吸収合併では存続会社と消滅会社の双方、新設合併では消滅会社となる各会社でこの手続を行います。

3. 株主総会の特別決議を受ける

原則として、吸収合併では当事会社双方、新設合併では消滅会社となる各会社の株主総会で、合併契約の承認を受けます。承認には、通常の決議より要件が厳しい特別決議が必要です。

株主総会の承認を省略できる主な場合

簡易合併

吸収合併で、消滅会社の株主に交付する合併対価の割合が、存続会社の純資産額の5分の1を超えない場合、原則として存続会社の株主総会を省略できます。ただし、会社法上の要件を満たす必要があります。

略式合併

当事会社の一方が他方の議決権の10分の9以上を有する特別支配会社である場合、原則として被支配会社側の株主総会を省略できます。簡易合併は合併対価の規模、略式合併は親子会社関係を理由とする制度です。

株主・債権者の保護と効力発生

反対株主の株式買取請求権

一定の要件を満たす反対株主は、会社に対し、保有株式を公正な価格で買い取るよう請求できます。原則として、株主総会に先立つ反対通知と、株主総会での反対が必要です。

債権者保護手続

株主総会で合併の承認決議が可決された場合、各当事会社の債権者は、原則として合併について異議を述べることができます。各当事会社は、合併することや、債権者が一定期間内に異議を述べられることを官報で通知します。知れている債権者には個別に催告します。異議が出た場合、原則として弁済、相当の担保提供、または相当財産の信託が必要です。

吸収合併の効力は、合併契約で定めた効力発生日に生じます。新設合併では、新設会社の成立日、つまり設立登記の日に効力が発生します。その時点で、消滅会社の権利義務が存続会社または新設会社へ包括的に承継されます。

まとめ

合併手続は、合併契約の締結、書面の備置き・開示、株主総会の特別決議という流れが基本です。ただし、簡易合併や略式合併では、一定の要件のもとで株主総会を省略できます。また、反対株主の株式買取請求権や債権者の異議にも注意が必要です。