婚姻とは?結婚によって生じる法律上の効果をわかりやすく解説

婚姻とは、法律上の「結婚」を意味します。婚姻すると、相手は法律上の配偶者となり、夫婦間の義務だけでなく、親族関係、氏、財産関係などにも法律上の効果が生じます。

婚姻とは?法律上の夫婦関係が成立する条件

婚姻とは、法律上の夫婦関係を成立させること

婚姻した相手は、夫から見れば妻、妻から見れば夫にあたり、法律上は「配偶者」と呼ばれます。

婚姻には婚姻意思と婚姻届の提出が必要

婚姻には、当事者双方が社会観念上の夫婦関係をつくる意思を持っていることが必要です。そのうえで、戸籍法の定めに従って婚姻届を届け出ることで、婚姻の効力が生じます。

婚姻届は、当事者双方と成年の証人2人以上が署名した書面で、またはこれらの者が口頭で届け出なければなりません。婚姻する意思がないのに形式だけ届出をした場合や、当事者が婚姻の届出をしない場合は、婚姻が無効となることがあります。ただし、届出が法律上の方式を欠くだけの場合は、そのことだけで婚姻の効力が妨げられるわけではありません。

また、法律上は婚姻できる要件を満たしていても、詐欺や強迫による婚姻などは、一定の者が家庭裁判所に請求して取り消せる場合があります。婚姻の取消しは、将来に向かってのみ婚姻の効力を消滅させ、子の嫡出子たる身分には影響しません。

婚姻できる年齢と婚姻障害

婚姻できる年齢は18歳です。成年被後見人が婚姻する場合でも、成年後見人の同意は必要ありません。

一方、次のような場合は婚姻できません。

  • 配偶者がいる人が、重ねて婚姻する場合
  • 直系血族または3親等内の傍系血族同士の場合。ただし、養子と養方の傍系血族との間は除きます
  • 直系姻族同士の場合
  • 養子もしくはその配偶者、または養子の直系卑属もしくはその配偶者と、養親またはその直系尊属との間の場合

直系血族とは、親子や祖父母と孫のように、祖先と子孫が直接つながる関係です。傍系血族とは、兄弟姉妹や、おじ・おばとおい・めいのように、共通の祖先から枝分かれした関係を指します。姻族は、一方の配偶者と他方の配偶者の血族との間に生じる親族関係です。

婚姻によって生じる身分上の法律上の効果

配偶者や配偶者の親族との親族関係が生じる

婚姻すると、配偶者の父母や兄弟姉妹などとの間に姻族関係が生じます。たとえば、CさんがDさんと婚姻した場合、CさんにとってDさんの母は義母、Dさんの弟は義理の弟にあたります。

法律上の親族には、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が含まれます。

夫婦の氏が決まる

夫婦は、婚姻の際に定めた夫または妻の氏を称します。

夫婦には同居・扶助の義務が生じる

夫婦には、互いに同居し、扶助する義務があります。つまり、婚姻によって、夫婦は生活をともに支え合うという法律上の義務を負います。

婚姻によって生じる財産上の法律上の効果

夫婦財産契約を結ばない場合は法定財産制が適用される

夫婦は、婚姻の届出前に、法律で定められた財産関係とは異なる内容を夫婦財産契約で定めることができます。この契約を夫婦の承継人や第三者に主張するには、婚姻の届出までに登記が必要です。また、婚姻届出後は、契約内容を変更できません。

夫婦財産契約を結んでいない場合は、法定財産制が適用されます。

婚姻費用を夫婦で分担する

夫婦は、資産や収入など一切の事情を考慮して、婚姻から生じる費用を分担します。

日常の家事による債務は夫婦が連帯責任を負うことがある

夫婦の一方が、日常の家事について第三者と法律行為をした場合、他方も、その法律行為から生じた債務について連帯責任を負うことがあります。ただし、第三者に対して責任を負わないことを予告していた場合は、この限りではありません。

なお、婚姻前から持っていた財産や、婚姻中に自分の名義で得た財産は、その人の特有財産です。夫婦のどちらに属するか明らかでない財産は、夫婦の共有と推定されます。