夫婦財産契約とは?契約の登記や婚姻後の変更について解説

婚姻後の夫婦の財産関係は、通常、民法が定める法定財産制に従います。これとは異なる財産関係を、婚姻前に夫婦で定める契約が夫婦財産契約です。

夫婦財産契約とは

夫婦財産契約とは、法定財産制とは異なる夫婦間の財産関係を定める契約です。夫婦財産契約に関する規定は、民法755条などに置かれています。

契約をしない場合は法定財産制が適用される

婚姻の届出前に夫婦財産契約を結ばなかった場合、夫婦の財産関係には法定財産制が適用されます。主な扱いは次のとおりです。

  • 夫婦は、資産や収入など一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する
  • 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他方も、その債務について連帯責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は除かれる
  • 婚姻前から有する財産や、婚姻中に自己の名で得た財産は、その人の特有財産となる
  • 夫婦のどちらに属するか明らかでない財産は、共有に属するものと推定される

夫婦財産契約の登記は必要?

夫婦財産契約を、夫婦の承継人や第三者に対抗するには、婚姻の届出までに契約の登記をしなければなりません。

登記の期限は婚姻届を提出するまでです。婚姻後に登記すれば足りる、という扱いではないため注意が必要です。

夫婦財産契約は婚姻後に変更できる?

夫婦財産契約は、婚姻の届出後に内容を変更できません。婚姻後に財産関係を変更することはできないため、契約を結ぶ段階で内容を確認する必要があります。

夫婦財産契約を利用する場合の基本的な順番は、次のとおりです。

  1. 婚姻前に夫婦財産契約を締結する
  2. 婚姻の届出までに契約を登記する
  3. 婚姻届を提出する

婚姻届を先に提出すると、夫婦財産契約の内容を変更することができなくなります。

まとめ

夫婦財産契約とは、婚姻後の財産関係を法定財産制とは異なる内容にするため、婚姻前に結ぶ契約です。夫婦の承継人や第三者に契約内容を対抗するには、婚姻の届出までに登記を済ませる必要があります。

また、婚姻後は契約内容を変更できません。契約を利用する場合は、内容を確認し、契約、登記、婚姻届の順番を守ることが重要です。