聴聞後の不利益処分はどう決まる?審査請求の制限も解説

聴聞が終わった後に不利益処分を決めるのは、聴聞を進行した主宰者ではなく行政庁です。主宰者が作成した聴聞調書や報告書を行政庁が参酌し、当事者や参加人の主張を踏まえて判断します。

聴聞後に不利益処分が決まるまでの流れ

主宰者が聴聞調書と報告書を作成する

主宰者は、審理を行った各期日ごとに、審理の経過や陳述の要旨を記載した聴聞調書を作成します。審理が行われなかった場合は、聴聞の終結後速やかに作成します。

さらに、聴聞が終わった後、当事者や参加人の主張に理由があるかどうかについて意見を記載した報告書を速やかに作成します。聴聞調書と報告書は行政庁に提出され、当事者や参加人は閲覧を求めることができます。

行政庁が調書と報告書を踏まえて判断する

不利益処分を決定するのは行政庁です。行政庁は、不利益処分を決定する場合、聴聞調書の内容や報告書の意見を十分に参酌しなければなりません。

行政庁が報告書の意見をそのまま採用しなければならないと定められているわけではありません。聴聞調書や報告書を踏まえて、不利益処分を決定します。

必要があれば聴聞が再開される

聴聞の終了後に新たな証拠書類が見つかるなど、改めて審理する必要があると行政庁が認めた場合、行政庁は聴聞の再開を命じることができます。再開を決めるのも主宰者ではなく行政庁です。

聴聞手続に関する処分と不利益処分では審査請求の扱いが異なる

聴聞手続に基づく処分や不作為は審査請求できない

行政手続法上、聴聞手続の規定に基づいてした処分については、審査請求をすることができません。また、聴聞手続の規定に基づく不作為についても、審査請求はできません。

聴聞を経た不利益処分は審査請求できる

一方、聴聞手続を経た不利益処分については、審査請求をすることができます。したがって、聴聞手続の規定に基づく処分や不作為と、聴聞手続を経た不利益処分は分けて考える必要があります。

対象となる行為 審査請求
聴聞手続の規定に基づく処分 できない
聴聞手続の規定に基づく不作為 できない
聴聞手続を経た不利益処分 できる

まとめ

  • 聴聞後は、主宰者が聴聞調書と報告書を作成して行政庁に提出する
  • 行政庁は、調書や報告書を十分に参酌して不利益処分を決定する
  • 必要があれば、行政庁の判断で聴聞が再開されることがある
  • 聴聞手続の規定に基づく処分や不作為には審査請求できない
  • ただし、聴聞手続を経た不利益処分については審査請求できる