行政指導の方式とは?趣旨・内容・責任者の明示と書面交付を解説

行政指導とは、行政機関が相手方に一定の対応を求め、協力を促す行為です。処分のように一方的に義務を課すものではなく、相手方の任意の協力によって実現されなければなりません。また、行政指導に従わないことを理由として、不利益な取扱いをすることも禁止されています。

こうした任意性を確保するため、行政手続法35条は、行政指導の示し方や書面交付についてルールを定めています。

行政指導の方式とは

行政指導を行う者は、相手方に対して、次の3点を明確に示さなければなりません。

  1. 趣旨
  2. 内容
  3. 責任者

口頭で行政指導を受けた場合の書面交付

行政指導は、口頭で行われることもあります。この場合、相手方は、趣旨・内容・責任者を記載した書面の交付を求めることができます。行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、書面を交付しなければなりません。

口頭で行われた行政指導について書面で確認したい場合は、相手方から書面交付を求める必要があります。

書面交付が不要となる例外

次の場合には、改めて書面を交付しなくてもよいとされています。

  • 相手方に、その場で完了する行為を求める行政指導
  • すでに文書(書面を含む。)または電磁的記録で通知されている事項と同じ内容を求める行政指導

これらの場合には、書面交付を求められても、改めて書面を交付する必要はありません。

許認可等の権限を背景にする場合

行政機関が、許認可等をする権限や許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示して行政指導を行う場合は、通常の3事項に加えて、次の事項も示さなければなりません。

  1. 権限を行使し得る根拠となる法令の条項
  2. その条項に規定された要件
  3. 権限の行使がその要件に適合する理由

この場合も、口頭で行われた行政指導について、相手方から上記事項を記載した書面の交付を求められたときは、行政上特別の支障がない限り、書面を交付しなければなりません。

まとめ

行政指導の方式では、趣旨・内容・責任者を明確に示さなければなりません。口頭で受けた場合でも、相手方は書面交付を求めることができます。ただし、行政上特別の支障がある場合や、その場で完了する行為など一定の例外があります。許認可等の権限を背景とする行政指導では、根拠法令・要件・要件に適合する理由も示す必要があります。