発起設立における設立時役員等の選任とは?決め方と発起人との違いを解説

発起設立では、発起人による出資の履行が完了した後、会社成立後に最初の取締役となる設立時取締役その他の設立時役員等を決めます。この手続が設立時役員等の選任です。

選任を行うのは発起人であり、選任される設立時役員等とは立場や役割が異なります。ここでは、設立時役員等の範囲、決め方、発起人との違いを解説します。

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設立時役員等の選任とは

設立時役員等に含まれる役職

設立時役員等とは、株式会社の設立時に置かれる次の4者を指します(会社法39条4項)。

  • 設立時取締役
  • 設立時会計参与
  • 設立時監査役
  • 設立時会計監査人

設立時取締役は、会社成立後、最初の取締役となる者です。

選任を行う時期

発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく設立時役員等を選任しなければなりません(会社法38条)。

もっとも、発起設立に限り、定款で設立時役員等をあらかじめ定めておくことも認められています(会社法38条4項)。

設立時役員等の決め方

発起人の議決権を使って決定する

発起人は、出資の履行をした設立時発行株式1株につき1個の議決権を持ちます。設立時役員等の選任は、発起人の議決権の過半数によって決定します(会社法40条1項・2項)。

つまり、発起人の人数ではなく、出資の履行をした設立時発行株式の数に応じた議決権を基準に決定します。

選任後の手続との関係

設立時役員等が選任された場合でも、設立手続など会社設立の業務を執行する者は発起人です。

設立時役員等と発起人の違い

それぞれの立場と役割

立場 主な役割
発起人 会社設立の業務を執行し、設立時役員等を選任する
設立時役員等 設立時に置かれる取締役、会計参与、監査役、会計監査人。設立時取締役は会社成立後、最初の取締役となる

発起人は、設立時役員等が選任された後も、会社設立の業務を執行します。

選任された後も発起人が設立業務を行う

設立時取締役が選任された場合でも、設立手続など会社設立の業務を執行する者は引き続き発起人です。設立時役員等の選任によって、設立業務の執行者が設立時役員等に移るわけではありません。

まとめ

  • 設立時役員等は、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役、設立時会計監査人を指す
  • 発起設立では、出資の履行完了後、発起人が遅滞なく選任するのが原則
  • 選任は、出資の履行をした設立時発行株式数に応じた発起人の議決権の過半数で決定する
  • 発起設立に限り、定款で設立時役員等をあらかじめ定めておくこともできる
  • 選任後も、会社設立の業務を執行する者は発起人である