無効な行為の追認とは?追認の要件と法律上の効果を解説

無効な行為を後から追認すれば、契約や合意は有効になるのでしょうか。

結論からいうと、無効な行為は、原則として追認しても有効になりません。ただし、当事者が無効であることを知ったうえで追認した場合は、例外的に「追認の時点で新たな行為をした」と扱われます。

無効な行為の追認とは

そもそも「無効な行為」とは

無効とは、法律行為が初めから法律上の効力を生じないことです。したがって、無効な行為は、時間が経過したり、当事者が追認したりするだけで、最初から有効になるわけではありません。

追認の意味

追認とは、一般に、ある行為を有効なものとして確定させることをいいます。ただし、無効な行為については、通常の追認のように、元の行為を有効にする効果は認められません。

無効な行為を追認するための要件

無効であることを知って追認すること

民法119条では、無効な行為について、当事者がその無効を知って追認したときに限り、新たな行為をしたものとみなすと定めています。

たとえば、虚偽表示による売買契約は無効ですが、当事者が無効であることを知って追認をしたときは、追認した時点で新たな行為(契約)とみなされます。一方、無効であることを知らずに追認した場合は、119条ただし書による新たな行為とみなす効果は生じません。

無効な行為を追認した場合の法律上の効果

原則:無効な行為そのものは有効にならない

無効な行為は、追認しても効力を生じないのが原則です。追認によって、当初の行為が過去にさかのぼって有効になることもありません。

例外:無効を知って追認すると新たな行為とみなされる

当事者が無効であることを知って追認した場合は、民法119条ただし書により、追認時点で新たな行為をしたものとみなされます。効果が問題となるのは、この新たな行為であり、元の無効な行為ではありません。

新たな行為も有効要件を満たさなければならない

無効を知って追認すれば、必ず有効になるわけではありません。新たな行為自体が公序良俗に反するなど、法律行為の有効要件を欠いていれば、その行為も無効です。

まとめ

  • 無効な行為は、原則として追認しても有効にならない
  • 無効を知って追認した場合は、追認時に新たな行為をしたものとみなされる
  • 新たな行為も、法律行為としての有効要件を満たす必要がある
  • 公序良俗に反するなど、新たな行為自体が無効となる場合は有効にならない