法人の設立方法とは?特許主義・許可主義・認可主義など5つの方式を解説

法人は、個々の自然人と同様に、法律上の権利義務の主体となる資格(法人格)を持ちます。ただし、団体を作っただけで、当然に法人になるわけではありません。法人は、法律の定めに従って成立します。

法人の設立には法律上の根拠が必要

法人は法律の規定がなければ成立しない

民法33条1項は、法人について「この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない」と定めています。これを法人法定主義といいます。

つまり、自然人が集まって団体を作り、財産を集めて活動していても、法律上の根拠がなければ、その団体自体に法人格は認められません。法人として成立すると、団体そのものが法律上の権利義務の主体となります。

法人の設立方式は法人の種類によって異なる

法人には、特別法によって設立されるもの、公益法人、会社など、さまざまな種類があります。そのため、すべての法人が同じ手続で設立されるわけではありません。

法人の設立方式は5種類

特許主義とは

特許主義とは、国の定めた特別法に基づいて法人が設立される方式です。

日本銀行などが特許主義の例です。

許可主義とは

許可主義とは、主務官庁の許可によって法人の設立が認められる方式です。

平成18年改正前の民法における公益法人に関する規定が、許可主義の例です。

認可主義とは

認可主義とは、法律が定める一定の要件を備えていれば、主務官庁が設立を認可しなければならない方式です。

学校法人や医療法人などが、認可主義の例です。

認証主義とは

認証主義とは、一定の要件を備えていることを主務官庁が確認することによって法人が設立される方式です。

宗教法人やNPO法人などが、認証主義の例です。

準則主義とは

準則主義とは、一定の要件を備えていれば、当然に法人の設立が認められる方式です。

一般社団法人・一般財団法人や、会社法に基づく会社などが、準則主義の例です。

5つの設立方式の違いを比較

設立方式 内容 例
特許主義 国の定めた特別法に基づいて設立される 日本銀行など
許可主義 主務官庁の許可によって設立が認められる 平成18年改正前の民法の公益法人に関する規定
認可主義 法律の定める一定の要件を備えていれば、主務官庁は設立を認可しなければならない 学校法人、医療法人など
認証主義 一定の要件を備えていることを主務官庁が確認することによって設立される 宗教法人、NPO法人
準則主義 一定の要件を備えていれば当然に設立が認められる 一般社団法人・一般財団法人、会社法に基づく会社など

特に混同しやすい3つの方式

  • 許可主義:主務官庁の許可によって設立が認められる。
  • 認可主義:法律の定める一定の要件を備えていれば、主務官庁は設立を認可しなければならない。
  • 認証主義:一定の要件を備えていることを主務官庁が確認することによって設立される。

このように、5つの方式は、特別法に基づいて設立されるのか、主務官庁の許可・認可・確認によって設立されるのか、一定の要件を備えていれば当然に設立が認められるのかという点で区別されます。