慣習法とは?成立要件や法律との関係をわかりやすく解説

慣習法とは、社会で長期間にわたり繰り返されてきた慣行が、法として認められたものです。国会が文章で制定する法律とは異なり、文字で明確に定められていないため、不文法に分類されます。

慣習法とは

社会の慣行が法として認められたもの

社会の中で一定の行動や取扱いが長期間にわたって繰り返され、それが法として認められると、慣習法となります。

単なる慣習との違い

慣習は、社会で一般的に行われている行動や取扱いをいいます。一方、慣習法は、社会での慣行が法として認められたものです。

慣習法の成立要件

一定の行動が長期間にわたって繰り返されていること

慣習法は、社会において一定の行動が長期間にわたり繰り返し行われることを基礎として成立します。

その慣行が法として認められていること

「昔から続いている」という事実だけでは、慣習法とはいえません。その慣行が法として認められていることが必要です。

慣習法と法律の関係

慣習法は法律とは異なる不文法

法律は、国会が文章で制定する成文法です。これに対し、慣習法は社会の慣行を基礎に成立する不文法です。わが国は成文法主義をとっていますが、一定の条件のもとで慣習法も認めています。

法の適用に関する通則法による制限

法の適用に関する通則法3条は、公の秩序または善良の風俗に反しない慣習について、次のいずれかに該当する場合に法律と同一の効力を認めています。

  • 法令の規定によって認められているもの
  • 法令に規定されていない事項に関するもの

したがって、公の秩序または善良の風俗に反する慣習や、法として認められていない単なる習慣が、法律と同一の効力を持つわけではありません。

商取引における商慣習の扱い

商法1条2項では、商事について、まず商法を適用し、商法に定めがない場合は商慣習に従い、商慣習もない場合には民法を適用すると定めています。

  1. 商法
  2. 商法に定めがない場合の商慣習
  3. 商慣習もない場合の民法

このように商慣習は、商取引に関するルールを補う役割を持ちます。

慣習法を理解するときのポイント

慣習法として認められるには、長期間にわたって一定の行動が繰り返し行われていることに加え、その慣行が法として認められていることが必要です。法令により認められた慣習や、法令に規定されていない事項に関する慣習については、法律と同一の効力が認められる場合があります。

まとめ

  • 慣習法とは、長期間繰り返され、法として認められた社会上の慣行
  • 成文法ではなく、不文法に分類される
  • 長期間にわたる反復と、法としての承認が必要
  • 一定の条件を満たせば、法律と同一の効力を持つ場合がある
  • 公の秩序または善良の風俗に反する慣習や、単なる習慣は法律と同一の効力を持たない