成文法主義と不文法主義の違いとは?大陸法系・英米法系も解説

成文法主義と不文法主義の違い

成文法主義とは

成文法主義とは、文字や文章で表現された成文法を用いる考え方です。成文法には、憲法、法律、命令、条例などがあります。

成文法は、文字や文章で表現されているため、内容が明確で安定性があり、体系的であるという特徴があります。

一方で、ひとたび制定されると固定化され、時代の変化のスピードに追いつくことが難しいという面もあります。

不文法主義とは

不文法主義とは、社会での慣行などを基礎とし、文字や文章で表現されていない不文法を用いる考え方です。不文法の例には、慣習法や判例法があります。

不文法には、法令に定められていない事項について、社会の慣習や裁判例などを通じて法として認められるものがあります。

両者の違い

成文法主義は成文法を用いるのに対し、不文法主義は不文法を用いる点に違いがあります。ただし、成文法主義をとる国でも、判例法によって成文法が補われる場合があります。

大陸法系と英米法系の違い

大陸法系と成文法主義

ドイツやフランスに代表される大陸法系は、成文法を用いる成文法主義をとります。

判例は、一般的な見解によれば、英米法系のように後の事件に対して法的な拘束力を有する法源とはされてきませんでした。ただし、現在は補充的な法源として認められています。

英米法系と不文法主義

イギリスやアメリカに代表される英米法系は、不文法を用いる不文法主義をとります。判例法が、後の事件に対して法的な拘束力を有する法源とされてきた点が特徴です。

英米法系の国で判例法としての拘束力があるのは、レイシオ・デシデンダイ、すなわち判決の結論に達するために必要不可欠とされる判決理由の部分です。

比較項目 大陸法系 英米法系
中心となる法 成文法 不文法・判例法
代表例 ドイツ、フランス イギリス、アメリカ
判例の取扱い 現在は補充的な法源 法的拘束力を有する法源

日本は成文法主義と不文法主義のどちらか

日本は、明治時代に大陸法系の制度を受け継いでおり、成文法主義をとっています。

もっとも、日本では判例法によって成文法を補っています。裁判官が先に出された判例に従わなければならないことを義務づける法令の規定はありませんが、最高裁判所の判例は重要な先例として取り扱われます。

まとめ

  • 成文法主義は、憲法や法律などの成文法を用いる考え方
  • 不文法主義は、慣習法や判例法などの不文法を用いる考え方
  • 大陸法系は成文法主義、英米法系は不文法主義をとる
  • 日本は成文法主義をとり、判例法によって成文法を補っている