意見公募手続の対象外となる命令等とは?適用除外をわかりやすく解説

意見公募手続の適用除外とは?

意見公募手続とは、行政機関が政令や省令などの「命令等」を定める前に、その案を公示し、広く一般から意見を求める手続です。

もっとも、すべての命令等について意見公募手続が必要になるわけではありません。適用除外には、命令等の性質上、手続に関する規定全体が適用されない場合と、命令等自体は対象となるものの、意見公募手続だけが不要となる場合があります。

命令等の性質上、意見公募手続などの規定が適用されないもの

行政手続法3条2項などにより、次のような命令等には、命令等を定める際の一般原則や意見公募手続などの規定が適用されません。

法律の施行期日を定める政令

法律をいつから施行するかを定める政令です。

恩赦に関する命令

恩赦に関して定める命令が該当します。

命令・規則を定める行為自体が処分に該当するもの

命令や規則を定める行為が処分に該当する場合です。

施設・区間・地域などを指定する命令・規則

法律の規定に基づき、施設、区間、地域などを指定する命令・規則が該当します。

公務員の勤務条件を定める命令等

公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件を定める命令等です。

公にされない審査基準・処分基準・行政指導指針

法令の規定により公にされるもの、慣行として公にされるもの、または命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外の審査基準・処分基準・行政指導指針は対象外です。

行政組織内部などの関係を定める命令等

行政組織内部の関係や、行政主体相互間の関係を定める命令等も、国民の権利義務に直接関係しない限り適用除外となります。

これらは、意見公募手続だけでなく、命令等を定める際の一般原則なども適用されません。

意見公募手続だけが適用除外となる場合

命令等の性質上は手続の対象であっても、行政手続法39条4項の事情があるときは、意見公募手続を実施する必要がありません。

  • 公益上、緊急に命令等を定める必要があり、手続の実施が困難なとき
  • 納付すべき金銭に関する法律の制定・改正に伴い、金額や率の算定基礎、算定方法その他の必要な事項を定めるとき
  • 予算の定めるところにより金銭の給付決定を行うために必要な金額や率の算定基礎、算定方法その他の事項を定めるとき
  • 法律の規定により委員会等の議を経て定めることとされ、相反する利害を有する者と公益をそれぞれ代表する委員で組織される委員会等が、利害調整のために審議するものとして政令で定める命令等を定めるとき
  • 他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一のものを定めるとき
  • 法令の適用・準用に必要な技術的読替えを定めるとき
  • 根拠となる法令の規定が削除されたことに伴い、当然必要となる命令等の廃止をするとき
  • 他の法令の制定・改廃に伴う当然の整理など、政令で定める軽微な変更をするとき

この場合、意見公募手続を省略して命令等を定めたときでも、原則として、命令等の題名や趣旨、意見公募手続を実施しなかったこととその理由を公示する必要があります。