設立時募集株式の募集事項とは?発起人が決める内容を解説

募集設立では、発起人だけでなく、発起人以外の人からも出資を受けて株式会社を設立します。このとき、引受人に募集する株式を設立時募集株式といいます。

発起人は、設立時募集株式の引受人を募集するたびに、株式募集の条件を決めなければなりません。この条件が「設立時募集株式の募集事項」です。会社法58条に基づき、発起人全員の同意で定めます。

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設立時募集株式の募集事項とは

募集設立で発起人が決める事項

募集設立の場合でも、各発起人は少なくとも1株の設立時発行株式を引き受ける必要があります(会社法25条2項)。そのうえで、発起人以外の人に引受けを求める株式について、募集事項を決定します。

発起人が決める4つの募集事項

1.設立時募集株式の数

引受人に募集する株式の数を決めます。これは発起人が引き受ける株式とは別に用意する数です。ただし、募集する数と、最終的に個々の申込者へ割り当てる数は同じとは限りません。

2.設立時募集株式の払込金額

引受人が1株につき払い込む金額を定めます。たとえば、新会社が設立時募集株式を300株募集し、払込金額を1株5万円とするように、株式数と1株あたりの金額を決めます。

3.払込期日または払込期間

引受人が払込みをする期限を定めます。「払込期日」は特定の1日を指定する方法です。一方、「払込期間」は、開始日から終了日までの一定期間内に払込みを認める方法を指します。

4.設立登記がされない場合の引受けの取消し

一定の日までに設立登記がされなかった場合、引受けを取り消せることにする場合は、その旨と基準となる日を定めます。これは必須の募集事項ではなく、取消しを認める場合に限って定める事項です。なお、払込みの期限と、登記がされない場合の取消しの基準日は別のものです。

募集事項を決めた後の手続

申込みと株式の割当て

募集に応じる人は、氏名または名称、住所、引き受けようとする株式数を記載した書面を発起人に交付して申込みます。発起人の承諾を得た場合は、電磁的方法で提供することもできます。その後、発起人が申込者の中から割当てを受ける人と、各人に割り当てる株式数を決定します(会社法59条・60条)。誰に何株を割り当てるかは、発起人が決めることができます。

払込みと株主となる時期

割当てを受けた人は、定められた払込期日または払込期間内に、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所で、払込金額の全額を払い込みます。払込みをした引受人は、株式会社の成立によって株主となります。反対に、払込みをしなければ株主となる権利を失います(会社法63条)。

まとめ

設立時募集株式の募集事項とは、募集設立で発起人が決める株式募集の条件です。発起人全員の同意により、募集のたびに次の事項を定めます。

  • 設立時募集株式の数
  • 1株あたりの払込金額
  • 払込期日または払込期間
  • 設立登記がされない場合の引受けの取消しに関する事項(取消しを認める場合)

募集事項を決定した後は、申込み、割当て、払込みへと手続が進みます。