民法の条文構成とは?5つの編と各分野の内容を解説

民法は、私人と私人の間に生じる生活上のルールを定めた法律です。条文は、内容ごとに「編」や「章」に分けて整理されています。民法全体は、総則・物権・債権・親族・相続の5つの編で構成されています。

民法の条文は「編」と「章」に分けて整理されている

民法は5つの「編」で構成されている

「編」は民法の大きな区分であり、各編の中がさらにテーマ別の「章」に分かれています。

編 分野 主な内容
第1編 総則 財産法に共通する基本ルール
第2編 物権 物に関する権利
第3編 債権 特定の人に請求する権利
第4編 親族 婚姻・親子などの家族関係
第5編 相続 死亡した場合の相続や遺言

5つの編は「財産法」と「家族法」に分けられる

第1編から第3編までは、財産に関する財産法です。第4編と第5編は、家族関係や相続を扱う家族法にあたります。

民法を構成する5つの編と各分野の内容

第1編「総則」――財産法に共通するルール

総則は、物権や債権などの財産法に共通するルールを定めています。人、法人、物、法律行為、期間、時効などが対象です。内容は次の7章で構成されています。

  • 第1章 通則
  • 第2章 人
  • 第3章 法人
  • 第4章 物
  • 第5章 法律行為
  • 第6章 期間の計算
  • 第7章 時効

財産法全体に共通する内容であるため、条文だけでは抽象的に感じられやすい分野です。

第2編「物権」――物に関する権利

物権は、土地や建物、自動車などの「物」に関する権利を扱います。所有権のように、物を使用したり、貸したり、売ったりする権利が含まれます。

  • 第1章 総則
  • 第2章 占有権
  • 第3章 所有権
  • 第4章 地上権
  • 第5章 永小作権
  • 第6章 地役権
  • 第7章 留置権
  • 第8章 先取特権
  • 第9章 質権
  • 第10章 抵当権

第3編「債権」――人に対して何かを請求する権利

債権は、特定の相手に対し、金銭の支払いや物の引渡しなどを求める権利です。物権が「物に関する権利」であるのに対し、債権は「人に関する権利」と整理できます。

  • 第1章 総則
  • 第2章 契約
  • 第3章 事務管理
  • 第4章 不当利得
  • 第5章 不法行為

第4編「親族」――家族・親族関係に関するルール

親族では、婚姻、親子、親権、後見、扶養など、家族や親族の関係を定めています。

  • 第1章 総則
  • 第2章 婚姻
  • 第3章 親子
  • 第4章 親権
  • 第5章 後見
  • 第6章 保佐及び補助
  • 第7章 扶養

第5編「相続」――相続や遺言に関するルール

相続は、人が死亡した場合の相続の手続や遺言書の書き方のルールなどを定める分野です。相続人、相続の承認・放棄、遺言などを扱います。

  • 第1章 総則
  • 第2章 相続人
  • 第3章 相続の効力
  • 第4章 相続の承認及び放棄
  • 第5章 財産分離
  • 第6章 相続人の不存在
  • 第7章 遺言
  • 第8章 配偶者の居住の権利
  • 第9章 遺留分
  • 第10章 特別の寄与

民法の条文構成を理解するには、まず第1編から第5編までの大枠を押さえ、その後に各編の章を確認すると、学習している分野を把握しやすくなります。