行政主体とは、行政活動の主体となる国、地方公共団体、一定の法人などをいいます。行政主体そのものと、行政主体のために実際の判断や事務処理を行う行政機関は、同じではありません。
行政主体とは
行政主体の意味
行政主体は、行政活動の主体となる国、地方公共団体、一定の法人などを指します。一方、行政主体のために権限を使って意思決定や事務を行う行政機関とは区別されます。
このように、「行政活動の主体」と「その活動を実際に担う機関」は区別して理解することが大切です。
行政主体の主な分類
行政主体は、主に次のように分類されます。
- 国
- 地方公共団体
- 行政主体となり得る法人
法人には、独立行政法人、特殊法人、公共組合、認可法人、指定法人などがあります。
国・地方公共団体
国
国は、行政主体の代表的な例です。国の行政機関が、国のために行政事務を処理します。
地方公共団体
地方公共団体も、国と並ぶ典型的な行政主体です。地方自治法1条の3では、地方公共団体を普通地方公共団体と特別地方公共団体に分けています。
普通地方公共団体と特別地方公共団体
- 普通地方公共団体:都道府県、市町村
- 特別地方公共団体:東京都の特別区、地方公共団体の組合、財産区
行政主体となり得る法人
独立行政法人
独立行政法人は、国民生活や社会経済の安定など、公共上の見地から確実に実施する必要がある事務・事業を、効率的かつ効果的に行わせるために設立される法人です。国が直接行う必要はないものの、民間に任せると確実な実施が期待できない事務や、一つの主体に担わせる必要がある事業などを扱います。
独立行政法人通則法と個別法に基づいて設立され、中期目標管理法人、国立研究開発法人、行政執行法人の3種類があります。
特殊法人
特殊法人とは、法律によって直接設立される法人、または特別の法律により特別の設立行為をもって設立される法人です。新設や廃止などについては、総務省による審査の対象となります。
公共組合
公共組合は、構成員の加入や経費の負担が強制される社団法人です。設立・解散には国や地方公共団体の意思が関与し、国や地方公共団体の監督のもとで、公権力の行使が認められています。
認可法人・指定法人
認可法人は、特別の法律に基づき、民間の関係者が発起人となって自主的に設立する法人です。公共性などを理由として、主務大臣の認可が設立要件とされます。
指定法人は、特別の法律に基づき、特定の行政事務を行う法人として行政庁から指定される法人です。指定によって、特定の業務を行う権限が与えられます。
このように、法人ごとに設立根拠や行政との関わり方は異なります。
まとめ
行政主体とは、行政活動の主体となる国、地方公共団体、一定の法人をいいます。地方公共団体は、普通地方公共団体と特別地方公共団体に分類されます。また、行政主体となり得る法人には、独立行政法人、特殊法人、公共組合、認可法人、指定法人などがあります。
なお、行政主体のために実際に権限を行使する行政機関とは別の概念です。両者を区別すると、行政活動の仕組みを理解しやすくなります。
