地域協議会は、地域自治区を運営し、地域住民の意見を反映させながら地域自治区に関する事務を処理するための組織です。主な権限には、地域協議会が自ら意見を述べる意見具申と、市町村長が事前に意見を聴く意見聴取があります。
地域協議会とは
地域自治区に置かれる組織
市町村は、住民自治の強化などを推進するため、条例で区域を分けて地域自治区を設けることができます(地方自治法202条の4第1項)。地域自治区には、地域自治区を運営するために地域協議会を置きます(同法202条の5第1項)。
地域協議会の構成員は、地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村長が選任します(同条第2項)。
地域協議会の権限の基本
地域協議会は、一定の事項について、市町村長その他の市町村の機関により諮問されたもの、または必要と認めるものを審議し、市町村長その他の市町村の機関に意見を述べることができます(同法202条の7第1項)。
地域協議会の「意見具申」とは
意見を述べることができる事項
地域協議会は、次の事項について、市町村長その他の市町村の機関により諮問された場合、または自ら必要と認めた場合に、審議して意見を述べることができます(地方自治法202条の7第1項)。
- 地域自治区の事務所が所掌する事務に関する事項
- 上記のほか、市町村が処理する地域自治区の区域に係る事務に関する事項
- 市町村の事務処理に当たっての、地域自治区の区域内に住所を有する者との連携の強化に関する事項
意見具申のポイント
意見具申は、市町村長その他の市町村の機関から諮問された場合に限られません。地域協議会が必要と認めた事項についても、審議のうえで意見を述べることができます。
市町村長その他の市町村の機関は、地域協議会の意見を勘案し、必要があると認めるときは、適切な措置を講じなければなりません(同条第3項)。
市町村長が地域協議会の意見を聴かなければならない場合
市町村長は、次の条件を満たす場合、施策を決定または変更する前に、あらかじめ地域協議会の意見を聴かなければなりません(地方自治法202条の7第2項)。
- 条例で定める市町村の施策に関する重要事項であること
- その事項が地域自治区の区域に係ること
- 市町村長がその事項を決定または変更しようとしていること
これは、地域協議会が必要と認めた事項について意見を述べる場合とは異なり、一定の重要事項について、市町村長にあらかじめ意見を聴くことを求める制度です。ただし、対象は条例で定める市町村の施策に関する重要事項であって地域自治区の区域に係るものです。
市町村長その他の市町村の機関は、意見を勘案し、必要があると認めるときは、適切な措置を講じなければなりません(同条第3項)。
まとめ
地域協議会は、地域自治区を運営するために置かれ、地域に関する事項を審議して市町村長その他の市町村の機関に意見を述べることができます。
意見具申では、諮問された事項または必要と認めた事項を対象とします。一方、条例で定める市町村の施策に関する重要事項で地域自治区の区域に係るものについては、市町村長が決定または変更する前に、あらかじめ地域協議会の意見を聴かなければなりません。
