行政不服申立ての教示とは?教示がない・誤っている場合も解説

行政庁が不服申立てをすることができる処分をしたときは、その処分について不服申立てができるのか、どの行政庁に申し立てるのか、いつまでに申し立てるのかを確認する必要があります。行政庁がこれらの事項を処分の相手方などに知らせることを教示といいます。

教示がなかった場合や、申立先を誤って教示された場合にも、申立ての機会を失わないための仕組みがあります。ここでは、行政不服申立てにおける教示の意味と取扱いを解説します。

行政不服申立ての教示とは

教示の意味

教示とは、行政庁が、不服申立て制度などの存在等について、処分の相手方などに知らせることです。ここでいう不服申立てには、審査請求、再調査の請求、その他の法令に基づく不服申立てが含まれます。

教示で知らせる事項

教示では、主に次の事項を知らせます。

  • その処分について不服申立てができること
  • 不服申立てをすべき行政庁
  • 不服申立てをすることができる期間

行政庁が教示をしなければならない場合

不服申立てができる処分を書面でする場合

不服申立てができる処分を行政庁が書面でする場合、行政庁は教示をしなければなりません。反対に、処分を口頭でする場合は、この教示は必要ありません。

利害関係人から教示を求められた場合

利害関係人から教示を求められた場合、行政庁は、その処分について不服申立てができるか、できる場合には申立先と申立期間を知らせます。教示を求めた人が書面での教示を求めたときは、行政庁も書面で教示しなければなりません。

教示がない・誤っている場合の取扱い

教示がなかった場合

教示がなくても、処分に不服がある人は、処分庁に不服申立書を提出できます。処分庁とは、問題となる処分をした行政庁のことです。

その処分について、処分庁以外の行政庁に審査請求をすることができる場合、処分庁は不服申立書を速やかに審査請求をすべき行政庁へ送付しなければなりません。

誤った行政庁を申立先として教示された場合

審査請求ができる処分について、処分庁が本来の審査請求先ではない行政庁を申立先として教示した場合、誤って教示された行政庁に書面で審査請求をすることができます。

誤った行政庁は、審査請求書を処分庁または審査庁となるべき行政庁へ速やかに送付し、そのことを審査請求人に通知しなければなりません。なお、ここで重要なのは、誤った申立先に書面で審査請求をしていることです。

まとめ

教示とは、行政不服申立てができるか、どの行政庁に申し立てるか、いつまでに申し立てるかを知らせる制度です。不服申立てができる処分を書面でする場合や、利害関係人から求められた場合には、法律上の教示が必要です。

教示がなければ処分庁に不服申立書を提出でき、申立先を誤って教示された場合も、誤った行政庁に書面で提出すれば、本来の行政庁へ送付される仕組みがあります。