株式会社を設立するときは、発起人が引き受けた株式について、出資額を実際に払い込まなければなりません。
仮装払込みとは
仮装払込みとは、発起人が銀行等からの借入金によって出資を行い、株式会社の成立後に当該出資を引き出して借入金を返済する「見せ金」など、現実の出資とは呼べない行為を指します。
見せ金との関係
見せ金は、仮装払込みの代表的な方法です。典型的には、発起人が金融機関などから一時的に借りたお金を出資の払込みに使い、会社の成立後、そのお金を会社から引き出して借入金の返済に充てます。
「見せ金」と「仮装払込み」は完全に同じ言葉ではありません。見せ金は、仮装払込みに用いられる具体的な手段の一つです。
仮装払込みをした場合の責任
仮装払込みをした発起人は、仮装した出資に係る金銭の全額を支払う義務を負います。金銭以外の財産について給付を仮装した場合は、その財産を実際に給付するか、それに代わる金銭全額を支払わなければなりません。
また、仮装払込みに関与した発起人や設立時取締役も、同じ責任を負います。関与した者が複数いる場合、これらの者は会社に対して連帯して責任を負います。
設立時取締役にも責任が及ぶ理由
設立時取締役は、選任後、出資の履行が完了しているかなど、設立手続を調査します。そのため、仮装払込みに関与した設立時取締役は、仮装された出資について責任を負います。単に設立時取締役になっただけで当然に責任を負うのではなく、仮装払込みへの関与が問題となります。
なお、仮装払込みに関する責任のほか、設立手続について任務を怠った場合には、発起人・設立時取締役などが会社に生じた損害を賠償する責任を負うこともあります。
