監査等委員である取締役の任期は何年?通常の取締役との違いを解説

監査等委員である取締役の任期は、原則として2年です。正確には、「選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時」までとされています(会社法332条1項)。

一方、監査等委員である取締役以外の取締役、いわゆる通常の取締役の任期は、原則として1年です。両者は任期だけでなく、選任方法や役割にも違いがあります。

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監査等委員である取締役の任期は原則2年

任期の終わりは「定時株主総会の終結時」

監査等委員である取締役の任期は、単純に選任日から2年間という意味ではありません。会社の事業年度を基準に、次の時点までと定められています。

選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時

つまり、任期の満了日は、選任日から機械的に計算するのではなく、対象となる事業年度の定時株主総会が終わる時点です(会社法332条1項)。

任期を定款や株主総会決議で変更することはできない

監査等委員である取締役の任期は、定款の定めや株主総会の決議によって変更できません(会社法332条4項)。そのため、通常の取締役のように任期を短くすることも、原則の2年を超えて長くすることもできません。

通常の取締役との任期の違い

通常の取締役の任期は原則1年

監査等委員である取締役以外の取締役の任期は、次の時点までです。

選任後1年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時

このように、監査等委員である取締役が原則2年であるのに対し、通常の取締役は原則1年です(会社法332条1項)。

通常の取締役は任期を短縮できるが、伸長はできない

通常の取締役の任期は、定款または株主総会の決議によって短縮できます。ただし、任期を原則の1年より長くすることはできません(会社法332条1項ただし書、2項)。

したがって、任期の変更については、監査等委員である取締役は短縮・伸長のいずれも不可、通常の取締役は短縮のみ可能という違いがあります。

任期の違いを一覧で整理

区分 原則となる任期 定款・株主総会決議による変更
監査等委員である取締役 選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時まで 短縮・伸長ともに不可
監査等委員である取締役以外の取締役 選任後1年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時まで 短縮は可、伸長は不可

監査等委員である取締役と通常の取締役は選任方法も異なる

監査等委員である取締役は、監査等委員会設置会社に置かれる取締役です。取締役会の構成員であると同時に、監査等委員会の構成員でもあります。

株主総会では、監査等委員である取締役と、それ以外の取締役を区別して選任しなければなりません(会社法329条2項、399条の2第2項)。また、監査等委員である取締役は3人以上必要で、その過半数は社外取締役である必要があります(会社法331条6項)。

このように、監査・監督を担う監査等委員である取締役には、通常の取締役とは異なる任期や選任のルールが設けられています。

まとめ

  • 監査等委員である取締役の任期は、原則2年
  • 任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結時まで
  • 定款や株主総会決議で、任期を短縮・伸長することはできない
  • 通常の取締役の任期は原則1年で、短縮はできるが伸長はできない
  • 両者は株主総会で区別して選任される