裁判員制度とは、国民が刑事裁判に参加する制度です。ただし、すべての裁判が対象になるわけではなく、地方裁判所で行われる一定の重大な刑事事件に限られます。
この記事では、裁判員制度の対象事件、裁判員の選ばれ方、裁判官との役割分担、評決の決まり方を解説します。
裁判員制度とは
国民が刑事裁判に参加する制度
裁判員制度は、司法に対する国民の理解や支持を深めるため、国民が刑事裁判に参加する仕組みです。「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」に基づいており、平成16年に法律が制定され、平成21年に施行されました。
対象となるのは地方裁判所の一定の重大な刑事事件
裁判員制度の対象は、地方裁判所で行われる刑事裁判のうち、一定の重大な犯罪です。具体的には、殺人など、死刑または無期拘禁刑が定められている犯罪などが対象となります。
したがって、犯罪の種類だけでなく、第一審が地方裁判所で行われる事件であることもポイントです。比較的軽い事件や、地方裁判所以外が第一審を担当する事件は、裁判員制度の対象とはなりません。
裁判員の選ばれ方と裁判体の構成
裁判員は選挙権を有する者から無作為に選ばれる
裁判員は、衆議院議員の選挙権を有する者の中から、無作為に選ばれます。
裁判官3名と裁判員6名で審理する
裁判員裁判は、裁判官3名と裁判員6名で構成される合議体で審理します。裁判官のうち1名が裁判長となり、裁判官と裁判員が評議を行います。
裁判員の役割と裁判官との違い
裁判員が判断すること
裁判員は、次の事項を判断します。
- 被告人が有罪か無罪か
- 有罪の場合に科す刑の種類
- 刑の重さ(量刑)
裁判官が判断すること
法令の解釈に関する判断や、訴訟手続に関する判断は、裁判官が行います。裁判員は、これらを判断する立場ではありません。
評議と評決はどのように決まるのか
裁判官と裁判員が対等な立場で評議する
裁判官と裁判員は、判決の内容を決めるために評議を行います。有罪・無罪や、有罪の場合の刑の種類・重さについて判断します。裁判官と裁判員は、対等な立場で評議を行います。
評決は過半数で決まるが、裁判官と裁判員の双方の賛成が必要
評決は、過半数で決まります。ただし、過半数であればどのような構成でもよいわけではありません。少なくとも裁判官1名と裁判員1名以上の賛成が必要です。そのため、裁判員だけの賛成で評決を決めることはできません。
まとめ
裁判員制度は、国民が地方裁判所の一定の重大な刑事裁判に参加する制度です。裁判員は有罪・無罪や量刑を判断しますが、法令の解釈や訴訟手続は裁判官が判断します。裁判官3名と裁判員6名が評議し、評決は過半数で決まります。ただし、裁判官1名以上と裁判員1名以上の賛成が必要です。
