仲裁と調停の違いとは?紛争解決手続の特徴と当事者の拘束力を解説

仲裁と調停は、いずれも裁判所の判決によらず、第三者の関与によって民事上の紛争を解決する手続です。ただし、仲裁は第三者が解決内容を判断する手続であるのに対し、調停は当事者同士の合意を第三者が仲介する手続です。

仲裁と調停の違いを比較

比較項目 仲裁 調停
解決方法 第三者が仲裁判断を示す 当事者の合意を目指す
解決内容を決める者 仲裁人などの第三者 当事者
拘束力 仲裁判断は当事者を拘束する 合意しなければ、原則として解決しない
不服申立て 仲裁判断には原則としてできない 第三者の一方的な判断を争う手続ではない

仲裁と調停の共通点

  • 私人間の民事紛争を解決するための手続である
  • 裁判所の判決によらず、第三者が関与する
  • 裁判外紛争解決手続(ADR)に含まれる

仲裁とは?第三者の判断で紛争を解決する手続

仲裁とは、紛争当事者の合意に基づき、裁判所ではない第三者に解決を委ねる手続です。仲裁人などが当事者の主張を踏まえて仲裁判断を示し、その内容によって紛争を解決します。

当事者間の話し合いがまとまらない場合でも、第三者が結論を出す点が仲裁の特徴です。仲裁判断は当事者を拘束するため、示された後は原則としてその内容に従うことになります。また、仲裁判断に対する不服申立ては、原則としてできません。

調停とは?第三者の仲介で合意を目指す手続

調停は、第三者が当事者の間に入り、双方の主張を聞きながら話し合いを進め、合意による解決を目指す手続です。第三者が当事者に代わって、解決内容を一方的に決めるわけではありません。

そのため、当事者が合意しなければ、調停で紛争が解決しないこともあります。仲裁のように、第三者の判断によって当事者が必ず拘束される手続ではありません。

調停には民事調停や家事調停があります。特に夫婦間の紛争などの家事事件については、先に家庭裁判所へ調停を申し立てなければならない「調停前置主義」が採用されています。

まとめ

  • 仲裁は、第三者の判断によって紛争を解決する手続
  • 調停は、第三者の仲介によって当事者の合意を目指す手続
  • 仲裁判断は当事者を拘束し、原則として不服申立てができない
  • 調停は、当事者が合意しなければ解決に至らない