固有の意味の憲法と立憲的意味の憲法の違いとは?

憲法には、どのような形式で存在するかに注目する「形式的意味」と、定められている内容に注目する「実質的意味」があります。

実質的意味の憲法は、さらに固有の意味の憲法と立憲的意味の憲法に分けられます。両者の違いは、国家統治の基本に関する法と捉えるか、国家権力を制限して自由を保障する憲法と捉えるかにあります。

憲法の意味には「形式的意味」と「実質的意味」がある

形式的意味の憲法

形式的意味の憲法とは、「憲法」という成文の法形式を指します。例えば、「日本国憲法」がこれに当たります。この分類では、憲法の内容ではなく、その存在形式に着目します。

実質的意味の憲法

実質的意味の憲法とは、存在形式を問わず、憲法の内容に着目する概念です。実質的意味の憲法には、固有の意味の憲法と立憲的意味の憲法があります。

固有の意味の憲法とは

固有の意味の憲法とは、国家統治の基本に関する法です。時代や国家を問わず、およそ国家の存在するところには、固有の意味の憲法が存在するといわれます。

例えば、近代ヨーロッパの専制国家では、専制君主が権力を行使し、その権力を行使する何らかの規範が存在しました。この規範が、固有の意味の憲法に当たります。

立憲的意味の憲法とは

立憲的意味の憲法とは、国家権力を制限することにより、自由を保障しようという考えに基づく憲法です。立憲主義の思想に基づく憲法ということができます。

立憲的意味の憲法は、一般に、国家統治の仕組みとして権力分立を採用しています。

固有の意味の憲法と立憲的意味の憲法の違い

比較項目 固有の意味の憲法 立憲的意味の憲法
意味 国家統治の基本に関する法 権力を制限して自由を保障しようという考えに基づく憲法
存在 国家の存在するところに存在 立憲主義の思想に基づく
統治の仕組み 国家統治の基本を定める 一般に権力分立を採用する

つまり、固有の意味の憲法は、国家統治の基本に関する法を広く指します。これに対し、立憲的意味の憲法は、国家権力を制限して自由を保障するという立憲主義の思想に基づく憲法です。

まとめ

  • 実質的意味の憲法には、固有の意味の憲法と立憲的意味の憲法がある。
  • 固有の意味の憲法は、国家統治の基本に関する法を指す。
  • 立憲的意味の憲法は、国家権力を制限して自由を保障しようという考えに基づく憲法を指す。
  • 一般に、立憲的意味の憲法は権力分立を採用する。