人権の分類とは?自由権・社会権・参政権・受益権の違いを解説

基本的人権とは、人が人間であることによって、当然に持っている基本的な権利です。日本国憲法に定められた人権は、権利の性質や国家との関係に着目して、主に自由権・社会権・参政権・受益権の4つに分類できます。

人権の分類とは?4つのグループに分けて整理できる

4つの分類は、国家が個人にどのように関わる権利なのかを整理したものです。

分類 国家との関係 意味
自由権 国家からの自由 国家から不当に干渉されず、自由に活動する権利
社会権 国家による自由 国家の積極的な関与によって生活などの保障を求める権利
参政権 国家への自由 国政に参加する権利
受益権 国家に対する請求 国家に一定の行為を求める権利

日本国憲法には、このほかに人権の総則的な意味を持つ包括的基本権や、法の下の平等に関する規定も置かれています。

自由権・社会権・参政権・受益権の違い

自由権|国家からの自由

自由権は、国家から不当に干渉されず、個人の自由を守るための権利です。近代立憲主義憲法の中心となる人権であり、国家権力を制限することで国民の自由を保障しようとします。

社会権|国家による自由

社会権は、国家が積極的に関与することで、社会的・経済的な生活の保障を求める権利です。資本主義の発達に伴う経済的格差や労働条件の悪化を背景に登場しました。日本国憲法では、主に25条から28条に規定されています。国家の介入を抑える自由権とは異なり、国家の積極的な取り組みを前提とする点が特徴です。

参政権|国家への自由

参政権は、国民が国政に参加するための権利です。国家から距離を置く自由権とは異なり、国家の政治に関わる点に特徴があります。

受益権|国家に一定の行為を求める権利

受益権は、国家に対して一定の行為を請求できる権利で、国務請求権とも呼ばれます。国家から干渉されないことではなく、国家に一定の対応を求める点が特徴です。社会権も国家の関与を前提としますが、受益権は「国家に一定の行為を請求できる」という側面から分類したものです。

4つの人権分類を見分けるポイント

まず、国家との関係に注目しましょう。国家から干渉されないのが自由権、国家の積極的な関与を求めるのが社会権、国政への参加を求めるのが参政権、国家に一定の行為を求めるのが受益権です。

「国家から・国家による・国家への」という順に整理すると、自由権・社会権・参政権の違いを覚えやすくなります。また、自由権は近代立憲主義のもとで発展した歴史の古い人権であるのに対し、社会権は経済的格差などを背景に20世紀になって登場した人権です。

まとめ|人権の4分類は国家との関係で覚える

  • 自由権は「国家からの自由」
  • 社会権は「国家による自由」
  • 参政権は「国家への自由」
  • 受益権は、国家に対して一定の行為を請求できる権利

このように、人権の分類は国家との関係に着目すると整理できます。