制限行為能力者との契約における催告権とは?確答がない場合の効果を解説

制限行為能力者と契約を結んだ相手方は、後から契約を取り消される可能性があります。契約がいつまでも不確定な状態にならないよう、民法20条は、追認するかどうかを一定期間内に回答するよう求める「催告権」を認めています。

制限行為能力者との契約における催告権とは

催告権の意味

催告権とは、制限行為能力者側に対して、契約を確定的に有効にするかどうか、期限を定めて回答を求める権利です。催告期間は、原則として1か月以上に設定します。

ここでいう「追認」とは、取り消すことができる契約を、その後は取り消さず、有効な契約として確定させる意思表示をいいます。

催告する相手と、確答がない場合の効果

行為能力者となった本人に催告する場合

本人が行為能力者となった後は、本人に対して催告します。1か月以上の期間を定めて回答を求め、その期間内に確答を発しなければ、契約を追認したものとみなされます。

法定代理人・保佐人・補助人に催告する場合

本人がまだ制限行為能力者である場合は、法定代理人、保佐人または補助人に催告できます。1か月以上の期間内に確答がなければ、原則として契約を追認したものとみなされます。

ただし、特別の方式を必要とする行為は例外です。この場合、期間内に確答がなければ、契約を取り消したものとみなされます。特別の方式を要する行為とは、後見人が後見監督人の同意を得なければならない行為を指します。

被保佐人・被補助人本人に催告する場合

被保佐人、または補助人の同意を得なければならない旨の審判を受けた被補助人に対しては、本人に単に回答を求めるのではありません。保佐人または補助人の追認を得るよう催告します。

1か月以上の期間内に、保佐人または補助人の追認を得た旨の通知が発せられなければ、契約を取り消したものとみなされます。

催告権を行使するときの整理

催告の効果は、誰に催告するかによって変わります。単独で追認できる本人や法定代理人などに催告し、期間内に確答がなければ、原則として追認です。一方、単独では追認できない被保佐人・被補助人に対して追認を得るよう催告した場合は、追認を得た旨の通知がなければ取消しとなります。

なお、意思表示の受領能力がない意思無能力者、未成年者または成年被後見人に催告することはできません。

まとめ

  • 催告権は、契約を追認するかどうか確答を求める制度です。
  • 催告期間は1か月以上とします。
  • 本人が行為能力者となった後や、法定代理人等への催告では、原則として確答がないと追認とみなされます。
  • 被保佐人・被補助人への催告では、追認を得た旨の通知がなければ取消しとみなされます。