法と道徳は、どちらも社会生活を成り立たせるためのルールです。社会で共同生活を営むためのさまざまなルールを社会規範といいます。
もっとも、法と道徳には、違反した場合の制裁や、規律する対象に違いがあります。
ここでは、国家による制裁の有無と、外面的・内面的な規律という2つの観点から説明します。
法と道徳はどちらも社会規範に含まれる
社会規範とは、人々が共同生活を送るために守るべきさまざまなルールです。
法と道徳は、社会の秩序を保つためのルールである点で共通しています。
法と道徳の違い
法には国家による制裁がある
法を守らなければ、国家から罰などの制裁を受けます。この国家による制裁は、サンクションと呼ばれます。
法は、どのような行為をすると国家から制裁を受けるのかを、あらかじめ示すことができます。そのため、人間の行動選択の基準となり得ます。
これに対して、道徳は守らなくても、批判を受けることはあっても、国家から制裁を受けるようなことはありません。
法は外面的な行為、道徳は内面も規律する
法は、それを守るべき人が心の中で「守りたくない」と思っているか否かに関係なく、その人の外面的な行為や態度自体を規律します。
一方、道徳は、外面的な行為だけでなく、それを守るべき人の心情や意思などの内面的な部分も規律します。
| 比較項目 | 法 | 道徳 |
|---|---|---|
| 共通点 | 社会生活のルールである社会規範 | 社会生活のルールである社会規範 |
| 違反した場合 | 国家による制裁を受ける | 国家の制裁を受けるわけではなく、批判を受けることがある |
| 規律の対象 | 人の外面的な部分 | 人の内面的な部分 |
まとめ
法と道徳は、いずれも社会秩序を支える社会規範です。ただし、法を守らなければ国家から罰などの制裁を受けるのに対し、道徳は守らなくても国家から制裁を受けるわけではありません。
また、法は外面的な行為や態度自体を規律し、道徳は外面的な行為に加えて、心情や意思などの内面的な部分も規律します。この違いを押さえると、法と道徳の関係を整理しやすくなります。
