設立時募集株式の申込みと割当てとは?手続と株式数の決め方を解説

募集設立では、発起人が引き受ける株式とは別に、発起人以外の人から設立時発行株式の引受けを募ることができます。このときに行われるのが、申込みと割当てです。申込みは希望を伝える手続、割当ては発起人が実際の引受人と株式数を決める手続であり、両者は別のものです。

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設立時募集株式の申込みと割当てとは

募集設立で行われる手続

設立時募集株式とは、募集設立において、設立時発行株式を引き受ける者を募集する場合の株式をいいます。発起人は、発起人全員の同意によって、設立時発行株式を引き受ける者を募集できます(会社法57条)。

ただし、募集設立であっても、各発起人は1株以上の設立時発行株式を引き受けなければなりません(会社法25条2項)。申込みと割当ては、発起設立にはない募集設立特有の手続です。

「申込み」と「割当て」の違い

  • 申込み:募集に応じる人が、氏名や住所、引き受けたい株式数を発起人に伝えること
  • 割当て:発起人が、誰に何株を引き受けてもらうかを決めること

したがって、申込みをしただけで株主になるわけではありません。割当てを受けた人が払込みを行い、株式会社が成立した時点で株主になります。

申込みの前に発起人が決める設立時募集株式の事項

発起人は、設立時募集株式の引受人を募集するたびに、発起人全員の同意で、次の事項を決めます(会社法58条1項・2項)。

発起人が決める4つの事項

  1. 募集する設立時募集株式の数
  2. 設立時募集株式の払込金額
  3. 払込期日または払込期間
  4. 一定の日までに設立登記がされない場合、引受けを取り消せることとするときは、その旨とその一定の日

まず、募集する株式の総数を決め、その後、申込者ごとに割り当てる株式数を決めます。総数と個別の割当数は別に考える必要があります。

設立時募集株式の申込みと割当ての手続

申込者が申込書面などを交付する

申込者は、氏名または名称、住所、引き受けようとする株式数を記載した書面を発起人に交付します(会社法59条3項)。発起人の承諾があれば、電磁的方法で提供することも可能です(同条4項)。この段階では、あくまで希望する株式数を示します。

発起人が割り当てる者と株式数を決める

発起人は、申込者の中から割当てを受ける者を定め、各人に割り当てる株式数を決定します(会社法60条1項)。申込者の中から誰に何株を割り当てるかは、発起人が自由に決めることができます。

  1. 発起人全員の同意で募集事項を決める
  2. 申込者が氏名・住所・引き受けようとする株式数を記載した書面を交付する
  3. 発起人が割当てを受ける者を決める
  4. 発起人が各人への割当株式数を決める
  5. 割当てを受けた者が払込みを行う

割当て後の払込みと株主になる時期

割当てを受けた設立時募集株式の引受人は、定められた払込期日または払込期間内に、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、払込金額の全額を払い込みます(会社法63条1項)。払込みをした人は、株式会社の成立によって株主になります(会社法102条2項)。

一方、期限内に払込みをしなかった場合、その人は株主となる権利を当然に失います(会社法63条3項)。つまり、申込みだけでは足りず、割当て後の払込みと会社の成立が必要です。