持分会社の退社とは?退社できる場合と退社後の責任を解説

持分会社の社員は、一定の条件を満たせば会社を退社できます。ただし、退社できる時期や要件は、定款の定めや退社の事由によって異なります。また、退社した後も、退社登記前に発生した会社の債務について責任を負う場合があるため注意が必要です。

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持分会社の退社とは

社員としての地位を失うこと

持分会社における「退社」とは、社員が会社から離れ、社員としての地位を失うことです。持分会社には、合名会社・合資会社・合同会社が含まれます。

退社の条件や退社後の責任を確認する際は、定款に別段の定めがあるか、また自分が無限責任社員か有限責任社員かを確認することが重要です。

任意の退社と法定の退社

退社には、社員の意思に基づくものと、法律上の事由によって生じるものがあります。前者では予告が必要となる場合があります。

持分会社を退社できる条件

原則として6か月前に予告すれば退社できる

定款で会社の存続期間を定めていない場合、またはある社員の終身の間だけ会社が存続すると定めている場合、定款に別段の定めがなければ、社員は事業年度の終了時に退社できます。

この方法で退社するには、原則として退社する時期の6か月前までに、会社へ退社の予告をしなければなりません。もっとも、定款に別段の定めがあるときは、その定めが適用されます。

やむを得ない事由があれば、いつでも退社できる

会社に残ることが難しいやむを得ない事由がある場合は、通常の事業年度末や6か月前の予告を待たず、いつでも退社できます。

死亡などによって退社となる場合

社員が死亡した場合や、後見開始の審判を受けた場合など、会社法上の事由が生じると、社員は退社することになります。これは、本人が退社の意思表示をして行う退社とは異なります。

ただし、相続や合併によって持分を承継する者がいる場合は、持分の払戻しとの関係に注意が必要です。

退社後も残る責任と持分の払戻し

退社登記前の会社債務には責任を負うことがある

退社した社員は、退社の登記をする前に発生した持分会社の債務について、従前の責任の範囲内で弁済責任を負います。つまり、退社しただけで、過去の会社債務から直ちに解放されるわけではありません。

  • 合名会社や合資会社の無限責任社員:無限の責任を負う
  • 合資会社の有限責任社員:定款に定めた出資額を限度に責任を負う
  • 合同会社の社員:会社債権者に対する直接の弁済責任を負わない

退社登記から2年で責任が消滅する場合がある

退社登記後2年以内に、会社債権者から請求または請求の予告がなければ、退社した社員の責任は、登記後2年が経過した時点で消滅します。確認する際は、債務の発生時期、退社時期、退社登記の時期、債権者による請求や予告の時期を分けて考える必要があります。

原則として持分の払戻しを受けられる

相続や合併によって持分を承継する者がいる場合を除き、退社した社員は、出資の種類にかかわらず、持分会社から持分の払戻しを受けられます。

まとめ

持分会社の社員は、定款に別段の定めがなければ、一定の条件のもとで事業年度の終了時に退社できます。通常は6か月前の予告が必要ですが、やむを得ない事由があればいつでも退社できます。また、死亡や後見開始の審判などによって法定の退社となる場合もあります。

退社後も、退社登記前に発生した会社債務について責任が残ることがあるため、退社の時期だけでなく、登記の時期や社員の責任範囲も確認することが大切です。