条件とは、法律行為の効力の発生または消滅を、将来発生するかどうか不確実な事実にかからせることをいいます。
条件の成就を故意に妨害した場合
条件が成就することによって不利益を受ける当事者が、故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができます(民法130条1項)。
条件を不正に成就させた場合
一方、条件が成就することによって利益を受ける当事者が、不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができます(民法130条2項)。
| 当事者の行為 | 条件成就による立場 | 法律上の扱い |
|---|---|---|
| 故意に条件の成就を妨げる | 不利益を受ける | 成就したものとみなせる |
| 不正に条件を成就させる | 利益を受ける | 不成就とみなせる |
民法130条が適用されない場合
契約で許可の取得などが定められていても、それが法律行為の効力に付けた条件ではなく、法律上当然に必要なことを約定したにとどまる場合があります。この場合、許可の取得を妨げても、条件が成就したものとみなされることはありません。
例えば、農地の売買契約で、所有権移転に必要な行政の許可を得られたときに効力が生じる旨の条項が定められている場合において、売主がその許可を得ることを故意に妨げたとしても、条件が成就したとみなされることはないとした判例があります(最判昭36・5・26)。知事の許可を得ることを条件とする農地の売買契約は、法律上当然必要なことを約定したにとどまり、停止条件を付したものということはできないとされたためです。
まとめ
- 不利益を受ける当事者が故意に条件の成就を妨げた場合、相手方は成就したものとみなせます。
- 利益を受ける当事者が不正に条件を成就させた場合、相手方は不成就とみなせます。
- ただし、法律上の条件ではなく、法律上当然に必要なことを約定したにとどまる場合には、民法130条1項は適用されません。
