根抵当権の元本確定期日とは、根抵当権が担保する元本の範囲を最終的に確定させる日です。
根抵当権は、特定の1つの債権だけではなく、一定の取引などから生じる不特定の債権を、あらかじめ定めた極度額の範囲で担保します。そのため、元本確定期日までは、対象となる債権が発生したり、弁済によって消滅したりしても、担保される債権が入れ替わることがあります。
根抵当権の元本確定期日とは
元本確定期日の意味
元本確定期日が到来すると、その時点で存在する被担保債権を基準に、根抵当権が担保する元本が固定されます。反対に、確定後に新たに発生した債権は、原則としてその根抵当権の担保対象には含まれません。
なお、根抵当権の設定契約で必ず元本確定期日を定めなければならないわけではありません。設定時に必須となるのは、被担保債権の範囲、極度額、債務者です。
根抵当権の元本が確定する時期
契約で元本確定期日を定めた場合
当事者は、根抵当権を設定する際に元本確定期日を決められます。ただし、その日は設定契約の日から5年以内でなければなりません。期日までは、契約で定めた範囲に入る債権が担保の対象となります。
元本確定期日を変更した場合
元本が確定する前であれば、当事者の合意によって期日を変更できます。ただし、変更後の期日は5年以内の期日でなければなりません。
また、変更の登記は、元の元本確定期日より前に行わなければなりません。登記が間に合わなければ、変更前の期日に元本が確定します。
元本確定期日を定めなかった場合
期日を定めていない場合でも、根抵当権者または設定者から元本の確定を請求できます。また、債務者または設定者について破産手続開始決定がされた場合など、法律上の一定の事由が生じたときにも元本は確定します。
元本が確定すると何が変わるのか
担保される元本の範囲が固定される
元本確定時に存在する被担保債権を基準として、根抵当権の担保範囲が決まります。確定した元本に加え、利息などの定期金や債務不履行による損害賠償も、極度額の限度で担保されます。
元本確定前とは権利関係が異なる
元本確定前は、被担保債権が一時的に存在しなくなっても、根抵当権は直ちには消滅しません。また、確定前に被担保債権を譲り受けた人は、原則としてその根抵当権を行使できません。債務の引受けがあった場合も、根抵当権者は原則として引受人の債務について根抵当権を行使できません。
まとめ
- 元本確定期日は、根抵当権が担保する元本を確定させる日です。
- 契約で定める場合は、設定契約の日から5年以内にする必要があります。
- 変更登記が元の期日までにされなければ、変更前の期日に確定します。
- 期日を定めていなくても、確定請求や破産手続開始決定などで元本は確定します。
- 確定後は、その時点を基準に担保される元本の範囲が固定されます。
