親権の効力とは?監護・教育や財産管理の権利義務を解説

親権とは、未成年の子の利益のために、親が子を監護・教育し、財産を管理する権利義務です。親権の効力は、主に身上監護と財産管理に分けられます。親権は、子の利益のために行使しなければなりません。

親権の効力は「身上監護」と「財産管理」に分けられる

親権者には子の利益のために権利義務がある

親権者は、子の利益のために監護・教育をする権利を有し、義務を負います。

父母双方が親権者の場合は原則として共同で行使する

父母の双方が親権者であるときは、原則として共同で親権を行使します。ただし、日常の監護・教育に関する行為や、子の利益のため急迫の事情がある場合などには、一方の親だけで行えることがあります。

身上監護に関する親権の効力

監護・教育をする権利と義務

親権者は、子の利益のために監護・教育を行います。その際は、子の人格を尊重し、年齢や発達の程度に配慮しなければなりません。体罰その他、心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動は禁止されています。

子の居所を指定する権利

子は、親権者が指定した場所に、その居所を定めなければなりません。

子が職業を営む際の許可

子は、親権者の許可なしに職業を営むことはできません。また、子がその職業に堪えることができない事由があるときは、親権者が許可を取り消したり、制限したりできます。

財産管理・法定代理に関する親権の効力

子の財産を管理する権利義務

親権者は、子の財産を管理します。管理にあたっては、自分のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行使しなければなりません。

子の法律行為を代理する法定代理権

親権者は、子の財産に関する法律行為について、子に代わって手続をする法定代理人です。ただし、子の行為を目的とする債務を生ずべき場合には、子本人の同意が必要です。

親権者と子の利益が相反する場合

親権者と子の利益が相反する行為については、親権者はそのまま子を代理できません。親権者は、家庭裁判所に子のための特別代理人の選任を請求します。親権者と子の利益が相反するかどうかは、親権者の意図ではなく、行為の外形により客観的に判断されます。

また、親権者が複数の子を代理し、子ども同士の利益が相反する場合も、その一方のために特別代理人の選任を家庭裁判所に請求しなければなりません。

親権はどのように行使されるのか

父母の一方が単独で親権を行使できる場合

  • 父母の一方だけが親権者であるとき
  • 他方が親権を行うことができないとき
  • 子の利益のため急迫の事情があるとき
  • 監護・教育に関する日常の行為をするとき

協議がまとまらない場合の家庭裁判所の関与

特定の事項について父母の協議がまとまらず、子の利益のために必要な場合、家庭裁判所は、父母の一方がその事項を単独で行えると定めることがあります。

父母が共同の名義で行為をした場合

父母の一方が、共同の名義で子に代わって法律行為をした場合、または子の行為に同意した場合、他方の意思に反していても、相手方が悪意の場合を除き、その行為の効力は妨げられません。

まとめ:親権の効力は子の身上と財産を守るための権利義務

親権の効力には、子を監護・教育し、居所や職業に関わる事項を決める身上監護権と、子の財産を管理し法律行為を代理する財産管理権があります。いずれも、子の利益のために行使することが重要です。