行政の活動というと、行政庁が国民に命令する場面を思い浮かべるかもしれません。しかし、行政は命令だけでなく、相手方との契約によっても行政上の目的を実現します。このような活動を行政契約といいます。
行政契約とは
行政契約とは、契約当事者が原則として対等な立場で合意し、契約を結ぶことによって行政上の目的を実現する活動です。
行政行為のように、行政庁が一方的に国民の権利や義務を決めるものではありません。契約当事者双方の意思が合致することが、基本的な出発点になります。そのため、行政契約は「命令による行政」に対して「合意による行政」と整理できます。
行政行為との違い
- 行政行為:行政庁が法律を根拠として、国民に一方的に具体的な命令などをする
- 行政契約:契約当事者が原則として対等な立場で合意し、契約によって行政上の目的を実現する
民法上の契約との違い
行政契約は、民法上の契約のように、契約当事者が原則として対等な立場で契約を成立させるという共通点があります。
もっとも、行政の活動には公共性などが求められます。そのため、行政契約を民法上の契約とまったく同じものとして扱うことはできず、公共性などに応じて、民法上の契約とは異なる修正が必要になる場合があります。
まとめ
行政契約とは、契約当事者が原則として対等な立場で合意し、契約によって行政上の目的を実現する活動です。行政行為が行政庁による一方的な行為であるのに対し、行政契約は当事者の合意によって成立します。民法上の契約と共通する部分はありますが、行政の活動には公共性などが求められるため、民法上の契約とは異なる修正が必要になる場合があります。
