行政契約とは?行政行為との違いを具体例でわかりやすく解説

行政契約とは

行政契約の意味

行政契約とは、行政主体が行政上の目的を達成するために、一方または双方の当事者として締結する契約です。

行政契約は、基本的に私法上の契約と似た形態であるため、公権力の行使として行われる行政行為とは異なります。

行政契約の具体例

  • 行政主体と住民との間の水道水の供給契約
  • 行政主体と建設会社との間の市役所の新築工事の請負契約
  • 行政主体と事業者との間の公害防止協定
  • 地方公共団体間で行われる事務の委託
  • 国が保有する土地を地方公共団体に売却する契約

また、私人と私人との間の協定に行政庁が認可をする建築協定も、行政契約に該当します。

行政契約と行政行為の違い

仕組みの違い

行政契約と行政行為は、どちらも行政上の目的に関係しますが、仕組みが異なります。

行政契約は、行政主体と相手方との合意に基づく契約です。一方、行政行為は、公権力の行使として行われるものであり、行政契約とは異なります。

具体例で比較

水道水の供給は、行政行為ではなく行政契約に該当します。そのため、水道の使用許可処分ではなく、給水契約の締結によって行われます。

これに対し、行政主体が公権力を行使して行う行為は、行政行為に当たります。

違いの一覧

比較項目 行政契約 行政行為
性質 私法上の契約と似た形態 公権力の行使
成立の基礎 行政主体と相手方との合意 行政主体による公権力の行使
具体例 水道水の供給契約、市役所の新築工事の請負契約 水道の使用許可処分など

行政契約にも一定の制限がある

行政契約は私法上の契約と似た形態ですが、行政サービスや公共事業では、契約自由の原則がそのまま妥当するとは限りません。

例えば、水道水の供給では、正当な理由がない限りサービスを拒否できないとされています。一方、水不足が予測されるなどの正当な理由がある場合には、新たな給水申込みを拒むことが許される場合があります。

また、道路や河川の整備工事、市庁舎の建築などの公共事業契約では、公金を用いるため、経済性や公共性が求められます。そのため、地方公共団体の契約では、一般競争入札が原則とされています。