審査請求では、複数人が一緒に手続をする場合に「総代」を選任できます。また、審査請求人本人に代わって手続を進める「代理人」を立てることも可能です。
ただし、総代と代理人は、選任できる場面や権限が異なります。特に、審査請求の取下げができるかどうかに違いがあるため、整理しておきましょう。
審査請求の総代とは
総代を選任できる条件
多数人が共同して審査請求をしようとするときは、共同審査請求人の中から、3人以内の総代を互選できます。互選とは、共同審査請求人同士で話し合い、代表者を選ぶことです。
共同審査請求人が総代を選ばない場合でも、必要があると認められるときは、審理員から総代を選ぶよう命じられることがあります。また、共同審査請求人は、必要があると認めれば総代を解任できます。
総代の権限と制限
総代は、他の共同審査請求人のために、審査請求に関する一切の行為をすることができます。ただし、審査請求の取下げはできません。取下げは審査請求を終わらせる行為であるため、総代の権限から除かれています。
総代が選任された後は、共同審査請求人は原則として総代を通じて手続をします。また、総代が2人以上いる場合でも、行政庁からの通知などは、そのうち1人に行えば足ります。
審査請求の代理人とは
代理人を選任できる条件
審査請求人は、代理人によって審査請求の手続をすることができます。総代とは異なり、複数人が共同で審査請求をする場合に限られません。
代理人は、審査請求人本人に代わり、審査請求に関する手続を進める立場です。
代理人の権限と制限
代理人は、審査請求人のために、審査請求に関する一切の行為をすることができます。
ただし、審査請求を取り下げるには特別の委任が必要です。通常の代理権限だけでは取下げはできず、取下げを認める特別な委任を受けた場合に限り、代理人が取下げを行えます。
総代と代理人の違い
| 項目 | 総代 | 代理人 |
|---|---|---|
| 選任できる場面 | 多数人が共同して審査請求をするとき | 審査請求人が手続を任せるとき |
| 人数・立場 | 共同審査請求人の中から3人以内 | 審査請求人本人に代わって手続をする者 |
| 取下げ | できない | 特別の委任があればできる |
つまり、複数人の手続をまとめる代表者が総代であり、本人に代わって手続を行う者が代理人です。
まとめ
- 総代は、多数人が共同して審査請求をする場合に3人以内で選任できる
- 総代は審査請求に関する一切の行為ができるが、取下げはできない
- 代理人は、審査請求人に代わって手続をする者である
- 代理人が取下げをするには、特別の委任が必要
