地方議会の議員や会派に交付されることがある「政務活動費」は、議員の調査研究その他の活動に必要な経費の一部に充てるための費用です。ただし、すべての自治体で必ず交付されるわけではありません。交付の対象や金額、使用できる経費の範囲は、自治体ごとの条例で定められています。
政務活動費とは
議員の調査研究などに必要な経費の一部
政務活動費は、地方自治法100条14項に基づく制度です。普通地方公共団体が、議会の議員による調査研究その他の活動に資する経費の一部として交付できます。
ここで重要なのは、政務活動費の交付が法律上の義務ではないという点です。自治体が政務活動費を交付するには、条例による定めが必要です。したがって、制度を設けているかどうかも含め、自治体ごとの条例を確認する必要があります。
交付の条件は自治体の条例で定められる
条例では、少なくとも次の事項を定めなければなりません。
- 政務活動費を受け取る対象
- 交付額
- 交付方法
- 政務活動費を充てられる経費の範囲
このため、自治体によって制度の具体的な内容は異なります。ある自治体で認められる支出が、別の自治体でも認められるとは限りません。
政務活動費の交付対象と使途
交付対象は会派または議員
政務活動費の交付対象は、地方議会の「会派」または「議員」です。どちらを対象とするかは自治体の条例で決まります。そのため、議員全員に同じように交付されるとは限らず、条例の内容を確認することが大切です。
使途は条例で定められた経費の範囲に限られる
政務活動費は、議員の調査研究その他の活動に必要な経費の一部に充てるものです。しかし、交付された費用を自由に使えるわけではありません。実際にどのような支出が対象となるかは、各自治体の条例で定められた範囲に限られます。
したがって、政務活動費を確認するときは、交付額だけでなく、使途の範囲と交付方法もあわせて見る必要があります。
政務活動費の報告義務と透明性
収入・支出の状況を議長に報告する
政務活動費の交付を受けた会派または議員は、条例の定めに従い、その政務活動費に関する収入と支出の状況を議長に報告するものとされています。報告は、書面または電磁的記録によって行います。
議長は使途の透明性確保に努める
地方自治法は、議長に対して、政務活動費の使途の透明性の確保に努めることを定めています。
まとめ
政務活動費は、地方議会の会派または議員による調査研究その他の活動に必要な経費の一部として交付される制度です。交付の有無、対象、金額、交付方法、使途の範囲は自治体ごとの条例で異なります。
また、交付を受けた会派や議員には、収入・支出の状況を議長へ報告することが求められます。議長には、使途の透明性の確保に努めることが求められています。
