地方公共団体の事務の代替執行とは?他の自治体が事務を行う制度を解説

事務の代替執行とは、ある地方公共団体の事務の一部を、別の地方公共団体が代わりに管理・執行する制度です。

この記事では、地方公共団体の事務の代替執行の意味、利用するための条件、事務の委託との違いを解説します。

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地方公共団体の事務の代替執行とは

他の自治体が事務を代わりに管理・執行する制度

地方自治法252条の16の2第1項は、他の普通地方公共団体の求めに応じ、協議によって規約を定め、その求めを受けた地方公共団体が、求めた地方公共団体の事務の一部を管理・執行する制度を定めています。

普通地方公共団体とは、都道府県や市町村などを指します。たとえば、ある市が別の市に事務の処理を求め、協議のうえで規約を定めると、求められた市がその事務を管理・執行します。

誰の名義で事務を行うのか

代替執行を行う自治体は、次のいずれかの名において事務を管理・執行します。

  • 事務を求めた地方公共団体
  • その地方公共団体の長
  • 同種の委員会または委員

つまり、実際の処理を別の自治体が担当していても、制度上は求めた地方公共団体などの名義で事務を行います。

事務の代替執行を利用するための条件

他の地方公共団体からの求めが必要

代替執行は、他の普通地方公共団体からの求めに応じて行われます。一方の自治体が、相手の求めなしに事務を引き取る制度ではありません。

自治体同士の協議と規約の制定が必要

関係する自治体は、協議によって規約を定めなければなりません。代替執行は、この規約に基づいて事務を管理・執行する仕組みです。

対象は「事務の一部」

代替執行の対象となるのは、地方公共団体の事務全部ではなく一部です。どの事務を対象にするかは、自治体間の協議と規約によって定められます。

事務の委託との違い

項目 事務の代替執行 事務の委託
根拠 地方自治法252条の16の2 地方自治法252条の14
名義 求めた地方公共団体、その長など 受託した自治体の長など
共通点 協議により規約を定め、事務の一部を他の自治体に管理・執行させる

両制度はいずれも、自治体間の協議と規約に基づいて、他の自治体に事務の一部を管理・執行させる仕組みです。主な違いは、誰の名義で事務を管理・執行するかにあります。代替執行では求めた地方公共団体などの名義で行うのに対し、事務の委託では受託した自治体の長などが管理・執行します。

まとめ

地方公共団体の事務の代替執行とは、他の普通地方公共団体の求めに応じ、協議と規約に基づいて、その自治体の事務の一部を別の自治体が管理・執行する制度です。利用には、自治体からの求め、協議、規約の制定が必要です。事務の委託との大きな違いは、求めた地方公共団体などの名義で事務を行う点にあります。