譲渡制限株式は相続できる?一般承継と会社による売渡請求を解説

譲渡制限株式であっても、相続できます。譲渡制限とは、売買や贈与などによって株式を取得する場合に、会社の承認を必要とする仕組みです。一方、相続は被相続人の財産上の権利などを相続人がまとめて引き継ぐ「一般承継」にあたります。

そのため、譲渡制限株式を相続する際に、相続人があらかじめ会社の承認を受けなければならないわけではありません。ただし、定款に特別な定めがある場合は、相続後の株式の扱いに注意が必要です。

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譲渡制限株式でも相続できる

譲渡制限株式とは

譲渡制限株式とは、定款で「株式を譲渡によって取得するには、株式会社の承認を要する」などと定められた株式です。ここでいう譲渡は、主に売買や贈与のように、当事者の合意によって株式を移転することを指します。

会社の経営に関係する株主を一定の範囲にとどめるため、特に株主の個性が重視される会社で利用されます。

相続は一般承継にあたる

相続では、亡くなった人が持っていた株式を相続人が引き継ぎます。このように、財産を個別に売買するのではなく、権利や義務をまとめて引き継ぐことを一般承継といいます。

譲渡制限は、売買や贈与などの「譲渡」による取得を制限するものです。相続や合併などの一般承継による取得には、この譲渡制限は及びません。したがって、譲渡制限株式であっても、相続人は会社の承認を受けずに株式を取得できます。

定款に定めがあると売渡請求を受けることがある

もっとも、相続によって株式を取得した後、会社から株式を売り渡すよう求められる場合があります。会社法174条では、定款に定めがあるとき、株式会社が相続その他の一般承継によって譲渡制限株式を取得した者に対し、その株式を会社へ売り渡すよう請求できる制度が定められています。

これは、会社にとって望ましくない者が相続によって株主になる可能性を考慮した制度です。ただし、売渡請求を受ける可能性があることと、相続できないことは別の問題です。まず相続人が株式を取得し、その後、定款の定めに基づいて会社が売渡しを請求するという関係になります。

定款にこの制度の定めがなければ、会社は譲渡制限を理由として、相続人にこの売渡請求をすることはできません。

相続したときに確認すること

譲渡制限株式を相続した場合は、会社の定款を確認し、相続などの一般承継人に対する株式の売渡請求に関する定めがあるかを確認しましょう。

譲渡制限株式を相続した場合、相続人は株式を取得できます。しかし、定款に売渡請求の定めがあれば、会社から株式を会社に売り渡すよう請求される可能性があります。

まとめ

  • 譲渡制限株式でも、相続できる
  • 譲渡制限は売買や贈与などの譲渡に対する制限であり、相続などの一般承継には及ばない
  • 定款に定めがある場合、会社から相続人に株式の売渡しを請求されることがある
  • 相続後は、定款に一般承継人への売渡請求の定めがあるかを確認する