内閣総理大臣の権能とは、憲法や法律に基づいて、内閣総理大臣に認められている権限・職務のことです。主なものとして、国務大臣の任免、内閣を代表した国会への対応、行政各部の指揮監督などがあります。
なお、内閣総理大臣は国会議員でなければならず、国会の議決で指名されます。また、国務大臣は全員が国会議員である必要はありませんが、その過半数は国会議員でなければなりません。
内閣総理大臣の主な権能とは
国務大臣を任命・罷免する権限
内閣総理大臣は、国務大臣を任命します(憲法68条1項)。ただし、国務大臣の過半数は国会議員の中から選ばれなければなりません。
また、内閣総理大臣は、国務大臣を任意に罷免できます(憲法68条2項)。
国務大臣の任免については、天皇が認証します。天皇の認証とは、任免の手続が正当に行われたことを公証する行為です。認証がなされなかったとしても、任免が無効になるわけではありません。
内閣を代表して国会に関する職務を行う権限
内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務や外交関係について国会に報告します。また、議会に出席します(憲法63条)。
行政各部の指揮監督権とは
行政各部を指揮監督する権限
内閣総理大臣には、行政各部を指揮監督する権限があります(憲法72条)。
指揮監督の前提となる制限
もっとも、内閣総理大臣が単独の判断で行政各部を自由に動かせるわけではありません。内閣法6条は、内閣総理大臣が閣議にかけて決定した方針に基づいて行政各部を指揮監督すると定めています。
したがって、行政各部への指揮監督は、内閣として決定された方針に基づいて行われます。
そのほかの内閣総理大臣の権能
- 法律・政令に連署すること(憲法74条)
- 国務大臣が在任中に訴追される場合に同意すること(憲法75条本文)
- 議会に出席すること(憲法63条)
これらは、国務大臣の任免権や行政各部の指揮監督権とは別に、憲法上認められた職務です。
まとめ
内閣総理大臣の主な権能は、国務大臣の任免、内閣を代表した国会への対応、行政各部の指揮監督です。国務大臣は内閣総理大臣が任命し、任意に罷免できます。一方、行政各部の指揮監督は、閣議で決定した方針に基づいて行われます。そのほか、法律・政令への連署や国務大臣の訴追への同意なども、内閣総理大臣の権能に含まれます。
