未成年者が一人でできる法律行為とは?お小遣いや贈与の扱いを解説

未成年者は、すべての契約や法律行為を一人で自由にできるわけではありません。

ただし、法律上、法定代理人の同意がなくても本人だけでできる行為があります。

未成年者の法律行為は原則として法定代理人の同意が必要

未成年者とは

未成年者とは、18歳未満の人をいいます。法律行為とは、契約など、法律上の権利や義務を発生させる行為です。

未成年者の法定代理人は、原則として親権者である父母です。場合によっては、未成年後見人が法定代理人になります。

同意のない法律行為は「無効」ではなく取り消せる

未成年者が、法定代理人の同意が必要な法律行為を同意なしに行った場合、その行為は最初から無効になるわけではありません。一応は有効ですが、未成年者本人または法定代理人が取り消すことができます。

なお、未成年者本人が取り消すときに、改めて法定代理人の同意を得る必要はありません。「無効」は初めから法律上の効果が生じないこと、「取消し」は取り消されるまでは一応有効で、取消しによって契約時にさかのぼって効力を失わせることを意味します。

未成年者が一人でできる法律行為

単に権利を得るだけの贈与を受ける行為

未成年者が負担なしに財産をもらう贈与は、法定代理人の同意なしに受けられます。ただし、贈与を受ける代わりに何らかの義務や負担を負う内容であれば、「単に権利を得る行為」とはいえず、同意が必要になります。

目的を定めて処分を許された財産を使う行為

学費や旅費など、使い道を指定して渡された財産は、その目的の範囲内で未成年者が自分で使えます。

お小遣いなどを使う行為

使い道を限定せずに処分を許されたお小遣いは、未成年者が自分の判断で使えます。

営業の許可を受けた場合

法定代理人から営業の許可を受けた未成年者は、許可された営業の範囲で、成年者と同じように法律行為ができます。ただし、営業を続けることが難しい事情があるときは、法定代理人が許可を取り消したり、制限したりできます。

未成年者の法律行為で注意すべきケース

「贈与」と「お金を受け取ること」は同じとは限らない

負担のない贈与は一人で受けられますが、相手に対する義務が含まれる場合は別です。贈与という名称だけで判断せず、未成年者に義務や負担が発生する内容かを確認する必要があります。

債務の弁済を受ける行為には注意が必要

単に義務を免れる法律行為は同意なしにできます。しかし、債務の弁済を受ける行為は、受け取ることで債権が消滅するため、「義務を免れる行為」には当たりません。負担のない贈与と同じ扱いになるとは限りません。

法定代理人が本人に代わって行う方法

未成年者が同意を得て自分で行う方法とは別に、親権者などの法定代理人が未成年者を代理して法律行為をすることもできます。

まとめ:お小遣いや負担のない贈与は原則として一人で扱える

未成年者の法律行為は原則として法定代理人の同意が必要ですが、同意のない行為は無効ではなく、本人または法定代理人が取り消せるにとどまります。

一方、負担のない贈与、お小遣いなど目的を定めず処分を許された財産、指定された目的の範囲内での財産の使用は、一人で行えます。ただし、贈与に義務が含まれる場合や、債務の弁済を受ける場合は、単純に一人でできるとは限りません。