損害賠償は、別段の意思表示がない限り、金銭をもってその額を定めるのが原則です。将来において取得すべき利益や負担すべき費用について損害賠償額を定める場合には、中間利息控除が問題となります。
損害賠償の方法は原則として金銭賠償
民法上の「金銭賠償の原則」とは
民法417条は、別段の意思表示がないときは、損害賠償の額を金銭をもって定めるとしています。これを金銭賠償の原則といいます。
したがって、損害賠償は、原則として損害額を金銭に換算して行われます。ただし、別段の意思表示がある場合は、この限りではありません。
中間利息控除とは
将来得られる利益から利息相当額を控除する仕組み
例えば、会社が安全配慮義務を怠ったために従業員が重傷を負った場合、その従業員は、ケガをしていなければ得られたであろう収入(逸失利益)や、必要となる介護のための費用を請求できます。
このように、将来において取得すべき利益について損害賠償の額を定める場合、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除することができます。これを中間利息控除といいます。
中間利息控除の対象となる損害
- 将来取得すべき利益に関する損害:ケガをしていなければ得られたであろう収入(逸失利益)
- 将来負担すべき費用に関する損害:将来必要となる介護のための費用
将来の利益については、その利益を取得すべき時まで、将来の費用については、その費用を負担すべき時までの利息相当額を控除することができます。
中間利息控除に用いる利率
中間利息を控除する場合は、損害賠償請求権が生じた時点における法定利率により算定することができます(民法417条の2第1項・第2項)。
実際の算定では、将来の利益や費用を取得・負担する時期までの利息相当額を考慮します。
まとめ
損害賠償は、別段の意思表示がない限り、金銭をもってその額を定めるのが原則です。将来において取得すべき利益や負担すべき費用について損害賠償額を定める場合は、その時までの利息相当額を控除することができます。算定には、損害賠償請求権が生じた時点における法定利率を用いることができます。
