借地借家法の法定更新とは?借地契約・建物賃貸借が更新される条件を解説

借地借家法の法定更新とは、契約期間が終わっても、当事者が改めて更新の合意をしていない場合に、法律の定めによって契約が続く制度です。対象となるのは、建物を所有する目的の土地の賃貸借である「借地権」と、建物の賃貸借である「借家権」です。

民法の黙示の更新は、一定の事情があると契約を更新したものと推定される制度です。これに対して借地借家法の法定更新は、要件を満たすと契約が更新されたものと法律上扱われます。

借地借家法の法定更新とは

法定更新が成立すると、原則として従前と同じ条件で契約が続きます。ただし、借地権と借家権では、成立要件や更新後の期間が異なります。

賃貸人が更新を拒む場合でも、単に異議を述べれば足りるとは限りません。土地や建物を使用する必要性などの事情に加え、立退料の支払いなどを考慮した正当な事由が必要です。借地権については借地借家法6条、借家権については同法28条が根拠となります。

借地契約で法定更新される条件

期間満了時に建物がある場合、次のいずれかに該当すると、借地権は従前と同じ条件で更新されたものとみなされます(借地借家法5条)。

  1. 借地権者が期間満了時に更新を請求し、借地権設定者が遅滞なく異議を述べなかった場合
  2. 期間満了後も借地権者が土地の使用を続け、借地権設定者が遅滞なく異議を述べなかった場合

更新後の期間は、最初の更新では20年、2回目以降は10年です(同法4条)。

建物賃貸借で法定更新される条件

期間の定めがある建物賃貸借では、期間満了の1年前から6か月前までの間に、相手方に契約を更新しない旨等の通知がなければ、法定更新となります(借地借家法26条)。

また、通知の有無にかかわらず、期間満了後も賃借人が建物を使用し続け、賃貸人が遅滞なく異議を述べなかった場合も、法定更新となります。賃貸人が更新を拒むには、正当な事由が必要です。

借家権では、法定更新後の賃貸借は期間の定めがない契約になります。借地権のように、更新後の期間が20年または10年と定められるわけではありません。

まとめ

  • 法定更新は、更新の合意がなくても法律上契約が続く制度
  • 借地権では、建物の存在、更新請求または土地の使用継続、賃貸人の異議の有無が重要
  • 借家権では、更新拒絶等の通知がない場合や、使用継続に賃貸人が異議を述べない場合に成立する
  • 賃貸人が更新を拒むには、土地や建物を必要とする事情などの正当な事由が必要