広域連合とは?一部事務組合との違いや役割をわかりやすく解説

広域連合とは、複数の地方公共団体が、広い地域に関係する事務を共同で処理するための団体です。単に特定の事務を一緒に行うだけでなく、広域計画に基づいて、事務を総合的・計画的に処理する点に特徴があります。

広域連合とは

複数の地方公共団体が事務を共同処理するための団体

広域連合は、地方公共団体の組合の一種です。普通地方公共団体である都道府県・市町村や、特別区が2以上で設立できます。地方公共団体の組合には、広域連合のほかに一部事務組合があります。

広域連合は、広い地域で処理することが適切な事務について、関係する地方公共団体が共同で対応するための制度です。根拠は地方自治法284条1項・3項にあります。

広域計画を作成して事務を処理する

広域連合は、広域にわたる総合的な計画である広域計画を作成します。そして、その計画を実施するため、構成する地方公共団体の間で必要な連絡調整を行います。

つまり、広域連合は、広域計画に基づき、事務を広域にわたり総合的かつ計画的に処理する仕組みです。

設立には規約の制定と許可が必要

設立にあたっては、関係する地方公共団体が協議して規約を定め、許可を受けなければなりません。都道府県が加入する場合は総務大臣、それ以外の場合は都道府県知事が許可を行います。

原則として、広域連合は関係する地方公共団体が任意に設立する制度です。ただし、公益上必要な場合には、都道府県知事が関係する市町村や特別区に対し、設立を勧告できます。

広域連合が担う役割と仕組み

広域的な事務の連絡調整と共同処理を行う

広域連合は、広域計画に基づき、複数の地方公共団体にまたがる事務について、必要な連絡調整を図り、その一部を広域にわたり総合的かつ計画的に処理します。

国や都道府県の関連事務を処理することもある

国は、広域連合の事務に関連する国の行政機関の長の権限に属する事務を、法律または政令に基づき、広域連合が処理することとできます。

また、都道府県は、都道府県が加入していない広域連合について、条例により、都道府県の事務の一部を広域連合が処理することとできます。

議会や長などの組織を備える

広域連合には、議会、長、補助機関のほか、選挙管理委員会などが置かれます。法律またはこれに基づく政令に特別の定めがある場合を除き、普通地方公共団体に関する規定が準用されます。

さらに、広域計画を実施するため必要があるときは、広域連合の長が、構成団体に規約の変更や必要な措置を求めることがあります。ただし、これには広域連合の議会の議決が必要です。

一部事務組合との違い

比較項目 広域連合 一部事務組合
主な目的 広域にわたる事務を総合的・計画的に処理 地方公共団体の事務の一部を共同処理
計画 広域計画を作成 広域計画は制度上の要件ではない
進め方 計画に基づき連絡調整も行う 共同処理する事務を定めて処理
権限 国や都道府県の関連事務を処理する仕組みがある 構成団体の事務の一部を共同処理

このように、一部事務組合は地方公共団体の事務の一部を共同で処理する制度であるのに対し、広域連合は、広域計画を軸に、事務をより広域的・総合的・計画的に処理する制度です。