地方議会議員が身分を失うのはどんな場合?辞職・除名・任期満了を解説

地方議会議員は、4年間の任期を終える場合だけでなく、任期中に議員としての身分を失うことがあります。主な原因は、本人の辞職、議会による除名、議会の解散、住民による解職請求などです。

地方議会議員の身分を失う主な場合

任期満了

地方議会議員の任期は、地方自治法93条1項により4年とされています。任期が終われば、辞職や懲罰を受けていなくても議員の身分を失います。これは、任期中に辞める辞職や、処分として身分を失う除名とは異なります。

辞職

辞職は、議員本人の意思で任期中に身分を失う方法です。地方自治法126条により、原則として議会の許可を受けて辞職します。議会が閉会している間は、議長の許可によって辞職できます。

つまり、辞職では議員本人が「辞めたい」と申し出ることが出発点になります。ただし、申し出ただけで直ちに辞職が成立するのではなく、必要な許可が必要です。

除名

除名は、議員に対する懲罰として、議会の議決により身分を失わせる処分です。本人の意思で辞める辞職とは異なり、議会側の判断によって行われます。

除名の議決には、通常の議決より厳しい要件があります。議員定数の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上が賛成しなければなりません(地方自治法135条3項)。なお、除名された議員でも、後に再び当選した場合、議会がその当選を拒むことはできません(地方自治法136条)。

議会の解散・議員の解職請求など

住民による議会の解散請求(地方自治法78条)、議会と長が対立した場合の長による議会の解散(地方自治法178条)、議会の自主解散(地方公共団体の議会の解散に関する特例法2条)によって議会が解散すると、議員は議員としての身分を失います。また、住民による議員の解職請求が認められた場合は、対象となった議員が身分を失います(地方自治法83条)。

これらは、議員本人が申し出る辞職や、議会の懲罰である除名とは別の制度です。

辞職・除名・任期満了の違い

原因 身分を失う理由
辞職 議員本人の意思に基づき、必要な許可を受けて辞める
除名 議会の懲罰として、厳格な要件の議決により身分を失う
任期満了 4年間の任期が終了する

地方議会議員の身分喪失を整理すると

  • 任期満了:4年の任期が終わる
  • 辞職:本人の意思で辞め、議会または議長の許可を受ける
  • 除名:議会の懲罰により身分を失う
  • 議会の解散・解職:議会の解散や住民の解職請求などによって身分を失う

このように、地方議会議員の身分喪失には、本人の意思によるもの、議会の処分によるもの、任期の終了によるものなど、複数の原因があります。